続・嗅覚が鋭くなる。味覚も。
2014/06/15
やはり仕事がハードで夕食は作れなかった。
したがって夕食は夫と二人で近所の「W・パスタ・ダイナー」に行った。
今日は家中の掃除に加えて全てのレースカーテンを洗いエアコンの内部掃除もした。
当然いつもの洗濯も洗濯機5回分は欠かせない。
本当に心身ともにヘトヘトだ。
掃除はハッキリ行ってあまり好きではない。好きではないが私の家事の中で最も大きなウェイトを占める。
訳あって、10年前から私は膨大な時間とエネルギーを掃除(と寝具の清潔を保つこと)にかけざるを得なくなった。布団もほぼ毎日干している。もちろん今日も。
こんな日は強烈な飲酒欲求に襲われる。襲われる、という言葉がこの感覚を表すのにもっとも適していると思う(渇望)。
でも今日は飲まなかった。
夫はワインを飲んでいる。羨ましい。
パスタが運ばれてきた(写真とは関係がありません)。
よく食べているシーフードのパスタを一口食べてみたときに
「うっ!!しょっぱい(>.<)!」と私は思わず口にした。
このパスタは昔からこんな味だっただろうか。
かつて、とある有名な華道家が糖尿病になったとき、こんなことをいっていたのを聞いた。
― 外食は味付けが濃い。味付けを濃くしてたくさん酒をのまそうという魂胆があるのだ。
このパスタを食べたときはまさにその通りだと思った。夜営業している飲食店はお客さんにお酒をたくさん飲んでもらった方が利益になる。
この店のシーフードパスタはこれまで何回も食べていた。以前はワインを飲まないランチなどでも普通に美味しく食べていたのだ。しかし今回はあまりの味の塩辛さに耐えられず1/3ほど残してしまった。料理人が変わったのか。
それとも私の味覚がどうにかなったのだろうか。
私は母のことを思い出した。
母は味覚と嗅覚が鋭く、料理の味にもとてもうるさかった。
私のマンションに来たときなど水がおかしいニオイだといつも言っていた。沸騰させても変わらず、お茶を飲むのも嫌がった。
ほかにも外食は相当良い店でないと「美味しくない」といってあまり楽しんでいなかったような気がする。
とにかく味にうるさい母。
私もそんな人になる、その入り口に立ってしまったようで激しい自己嫌悪に陥った。
味覚、嗅覚が研ぎ澄まされるのは一見いいことかもしれない。
しかしわたしにとってそうなるのは「あれが変なにおい」「これがまずい」といちいちうるさく言う面倒な年寄り女になるということなのだ。
そんな風になりたくない。
多少添加物が入っていようが大衆的な味であろうが、それなりに「美味しいね」と楽しく食事がしたいのだ。
周囲にだって不快な思いはさせないで済む。
「お酒止めたりしなきゃよかった」
私の前で白ワインを飲みながら私の残したパスタを「いつもと変わらない味だよ」と美味しそうに食べてくれた夫。
ごめんなさい、でもやっぱり羨ましい。