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やりたいことって本当にやれますか?

昨日、弊社お客様である会社の経営計画発表会に出席。

この会社はちょっと特徴的な会社なので具体的なサービス名がここでは書かないが創業4年目、我々の会社とちょうど歴が一緒くらいである。

社長は30代後半、私よりも少し若い。
特養で介護スタッフ、生活相談員と約10年経験して起業。
最初は1人でスタートし今は10名のスタッフと共に邁進する。
理念やビジョンがステキ、でもお酒を飲むとちょっとだらしなくなるので周りに人が集まってくる。
昨日の経営計画発表会にもスタッフ、外部の経営者、地域のCMなど30名近くが参加した。

走り続けた3年間、朝から晩まで社長の彼は働き続けた。
1期目2期目はがむしゃら、スタッフが集まって来た3年目、創業期から働いていたスタッフの退職により本当にこの走りで良いのか迷いが生じた。
この道でいいんだ、自分と何度も自問自答した中、何度も自分に言い聞かせるような計画発表。
時より見せる涙は参加者も共感した。

「地域に必要なものという事で1人で走り始めた。必要なものであるが地域からどんどん担い手が少なくなっている。いまやりたい世界は決して楽な道ではない。高い山を昇らないといけない。でもその山を昇る過程で見える一瞬の皆の笑顔の為に我々は進み続ける」

その会社に1人の女性スタッフがいる。
今まではデイサービスに勤めていたが利用者の旅行支援をしたいということでこの会社に転職。
以前勤めていたデイサービスにも現在の会社のサービスを利用してもらっている。

その前職社長も経営計画発表会に出席していた。
私も面識があるその社長。
私の大学の先輩にあたるが、15年近く前から起業されており、我々からするとレジェント。
表向きはきれいな表現をされているが、一緒に飲むと下世話なトークを巻き散らかすザ・昭和の兄貴分。

その前社長がいる中で、現社長の計画発表ののち、彼女がコメントをした。

「3期目はやりたいことがなかなかできなかった1年だった。4期目はやるべきことをやりながら少しでも利用者様の旅行支援に挑戦していきたい」

懇親会会場のタクシーでザ昭和の社長と一緒だった。
その社長がボソッと乗車している人たちに向け話を始めた。

「あいつ、今、やりたいことがなかなか出来ない環境に転職してよかったよな。俺も10億円と月20日間自由に好きなことをやっていいよ、と言われたらやりたいこといくつもあるが絶対に失敗する。人間ってやりたいことってやれなくって、その理由は時間であったりお金であったり仲間であったりする。その制限の中でそれでもこれをやりたいと思えること、それが本当にやりたいことなんだと思うんだよな。そのことに気づけたことがあいつにとってかけがえのないことだと思うんだよな」

あれをやりたい、これをやりたい、でも会社がやらせてくれない、時間がない、お金がない、よくよく聞く話。
こういう人に時間とお金と仲間を本人が望むだけ与えたとする。

本当に出来るのか?
そもそもスタートするのか?
その覚悟はあるのか?

生きているという事はいろいろな制限を調整しながら進み、つまずき、また進む。
本当にやりたいことに出逢うのは、これ、自分のやりたいことだっけ?と思いながらも目の前の人を1つずつ真剣に向き合いながら汗をかく、その先に出てくるものだ。

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