パトリエフクモリとエムケーマートのコラボ|米粉パンのパラダイムを見たい
こんにちは、良仁です。この数日間少し寒さが和らいだような春の気を感じています。世間では何だかんだと陰鬱な空気が漂っていますが私の仲間たちは何やら楽しいことを始めたようです。(笑)
ヘッダーのショコラシュトーレン。どの名店の逸品かと思いきや、なんとクリスマスならぬ『バレンタイン ショコラシュトーレン』とネーミングしたパトリエフクモリ桃山台店限定販売の商品だと分かりました。いつものことですが、パンの神様の底知れぬ技量に恐れ入ってしまいます。
いや待てよ…桃山台店限定ということは…社長の福盛尊子さんの作品のようです。確かに、この洒落た発想は尊子さんにちがいない。流石でございます。尊子さん恐れ入りました。(笑)なるほど昨年阪神百貨店で販売されてたちまち完売したパトリエフクモリのクリスマスシュトーレンの続編です。
さて、日本で退屈していた絢香さんも参戦してパトリエフクモリとエムケーマートがコラボして楽しそうな企画を始めたようです。
エムケーマート企画『福盛ふわふわ米粉100%食パンを全国に届けよう!』パンの神様が作ったグルテンフリーのふわふわ米粉100%食パンを日本のすべてのグルテンフリー健康志向の消費者と小麦アレルギーでおいしいパンを楽しめない消費者に届けよう!
という企画です。早々と全国から注文が入っているようで、それぞれのコミュニティーで荷受人が決まり、今回の企画の要である流通網が徐々に形成されると思います。1箱の入数をもっと増やしてほしいという要望も出てきたようで今後の進展が楽しみです。
「米粉100%食パン」という難題から始めた企画ですが、聞くと、目的は米粉パンを日本中に広めることで、この流通網を使って米粉50%、米粉30%といった小麦粉食パンを超える本物の米粉食パンや国産小麦を使った焼き立ての福盛パンを日本全国に届けるという目的があるとのことです。
現在、オーナー福盛幸一さんの店舗パトリエフクモリを運営しているのはご息女福盛尊子さんが社長を務める株式会社F-nextです。昨日も尊子さんと話しましたが、まさに進取の気性に富んだ賢明で勇敢な若き女将。始動から10年、いずれ東京にも進出されるでしょう。これからのご活躍が本当に楽しみです。
いいタイミングですから福盛幸一さんが日本の米粉パンの道を拓いた歴史についてお話ししておきましょう。
絢香さんの記事のとおり、戦後、日本人の米の消費量が減ったため政府は米の生産調整を行う農業政策として減反政策(2018年廃止)を実施しました。しかし、米の生産を抑制するために農家の作付面積を削減し続けた結果、米不足で外米を緊急輸入をする事態に陥りました。それが教訓となり、米の自給率を下げないように一定の水田面積を維持することになりましたが、日本人の主食用に必要な米を耕作する水田面積は全体の60%で足りるので残り40%の調整水田を活用することが必要になりました。
その一つが加工米の耕作です。しかし、2000年頃の日本には、微細米粉製粉技術がなく米粉需要を大きくする可能性のある用途がありませんでした。
農林水産省は、福盛幸一さんにベーカリーに使える米粉の開発を依頼し、福盛さんは2001年末から米粉パンの開発に着手しました。
同時に農水省は毎年約500万トン輸入していた小麦の10%50万トンを米で代替えする計画を立てました。それにより約10万ヘクタールの調整水田を活用することができるからです。
絢香さんの記事をご覧ください。2008年(H20)3月、「食料・農業・農村基本計画」が閣議決定され、10年後の2018年(H30)年度に米粉の生産量を50万トンにする計画がスタートしました。
計画がスタートした頃、福盛さんは微細米粉製粉技術を研究していました。福盛氏プロフィールを参照してください。農水省は増産される米粉を利用した米粉パンの開発を福盛さんに要請しました。
そして、2009年、福盛三洋電機共同開発によって、日本で初めての米粉パンホームベーカリーが発売されました。マスコミが取り上げ、さまざまな米粉商品が市場に現れてプチ米粉ブームが起きました。
しかし、当時のブームは、たんに調整水田の活用を増やさんがためのお役所仕事の結果であり、欧米のように「現代小麦(モダンウィート)によって増え続けるグルテン不耐症を予防する」といった大義名分はありませんでした。
そのため、グルテンフリー市場が大きく成長し続けた欧米に比べて日本のグルテンフリー市場はまったく成長しなかったのです。
そんな食育後進国の中で、福盛ファミリーは開発した特許米粉の販売をグリコに許可し多くの米粉を使ったベーカリー製品製造の研究開発を続けています。
パトリエフクモリとエムケーマートがコラボして米粉パンを含む日本一美味しいパンを全国の消費者に送料負担をできる限り少なくして届けようという企画が始まりました。
この企画が日本の米粉パンのパラダイムをきっと見せてくれるとワクワクしています。(笑)既に、第二弾はパトリエフクモリで一番人気の高級を超えた極上異次元の湯種食パンをお届けする企画が始まっています。焼き立てのパトリエフクモリの極上のパンが東京で堪能できる夢が現実になってきました。
エムケーマート企画『福盛ふわふわ米粉100%食パンを全国に届けよう!』
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