自分の名前に意味をつける
職場では旧姓の苗字で呼ばれ、ご近所さんからは「●●さん」と結婚後の苗字で呼ばれています。もはや学生時代の「あだ名」や下の名前は、自分でも忘れたくらい聞いていません。いちばん呼ばれている名前は「ママ」です。
日常会話で自分の名前を呼ばれなくても、「名前を書く」シーンはたくさんあります。ネットで旅行の予約をしたり、Amazonで本を買ったり、実名記入はけっこうあります。かろうじてその瞬間、文字で名前を認識している。
ちょうどおととい、自分の誕生日に「名前」と向き合ったので、そのことを書きます。
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母に聞いた「名前の由来」
むかし母に、自分の名前の由来を聞いたことがありました。小学校の宿題で名前を調べようとか、親のありがたみを感じようとかそんな学校のレポートとは無関係。長女の里帰り出産のときに聞いてみたのです。
私「●子って、呼びにくいんだけれど。だれがつけたの」
母「親戚のおばさんが●子にしたい、とお願いされたから」
私「はぁ?お母さんが決めたんじゃないの?」
母「だっておばさんがどうしてもって言うから。親戚に●子と■子の姉妹がいて、だから●子がいいって」
「とりあえず画数は調べたよ、主婦の友で。だから悪い画数はやめて、今の画数の漢字にしたよ」
私「はぁ?画数で決めた、意味とかないの?」
こんなんです。あまり考えていないうちの親。
誕生日ケーキのネームプレート
話は冒頭のおとといに戻りますね。
わが家の子どもたちがケーキを買ってきてくれました。そしてホールケーキの上には「おたんじょうび、おめでとう ●子」が。チョコレートのプレートに、白いチョコペンで書くあのネームプレートです。あぁ、そういえば、わたし、●子だったんだよね。
キラキラネームでもない。読み間違えられることも少ない。でも字画や形は気にいっていて、子どものころ何度も練習した記憶がよみがえります。
漢和辞典で調べる
漢字をボーっとながめてみる。いやいや、漢字が自分を引き寄せているのか。ならば漢和辞典で調べてみるか。
ふだん無意識に書いていたけれど、成り立ち、背景、意味を確認するにつれ「自分のルーツを自分で掘り出す」そんな快感がありました。こんな意味があったのかとか、この漢字が隠れてるよねとか。
親がつけた名前だけれど
いつか親が亡くなったとしても、親がつけてくれた名前はずっと残ります。わたしのように特に意味はないと言われたものの、改めて自分の名前と向き合うと、なにかしら「自分なりの解釈」を見つけることができます。こじつけでもいい。自分で感じた「名前の由来、意味、背景」と「今の自分の存在」をリンクして考えれば、もしかして新しい自分になれるのでは、そう感じた瞬間でした。
そうか、自分の名前は自分でアップデートできるんだ。
自分の名前がいとおしく感じる、つまりそれは、自分自身を肯定することにもつながっているんじゃないか、と感じた誕生日のおはなしでした。
おしまい。
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