本音を語れば「対話」が生まれるか?
ビジネスや職場においても、立場や役割を超えて
「対話」していくことの重要性や必要性を感じている方は
増えてきているのではないかと感じます。
では、本音を語れば「対話」が生み出されるのでしょうか?
確かに「腹から分り合う」というと、「本音を言えばいい」
という感じがします。
ただ、私のこれまでの経験や見聞きしたところでは、
うまくいく場合もあるし、対立が深まることも多々あるように
感じています。
相手への評価や判断、決めつけなどを「本音」と勘違いして相手に直接伝えることは、相手の防衛反応や言い訳、反撃などを引き出すことが多いと思います。
そこから「対話」に持ち込むのは、相当の訓練を受けた人でなければ難しいと思います。
共感的コミュニケーションでは、
まず自分自身で、相手や、その状況に対してどのように思っているか、感じているかを自己共感します。
そうすることで、自分の思いや言いたいことを脇に置くことができます。
自分の思いを脇に置くことができると、相手への決めつけを少なくした状態で、相手の話を共感的に受け止めることができるようになります。
共感的に聴くことで、相手が話をしやすい、なんでも言いやすい場を作ることができます。
そこから相手の気持ちや、必要としていることにフォーカスして聴くことで、表面上の言葉に囚われることなく、深く話を聴くことができます。
相手の話を十分に聴いたあと、自分が話す時に、自らの表面上の思考ではなく、心の奥にある必要としていること・大事にしていることを伝えていきます。
このようにして「対話」が生み出されていきます。
価値観が変わっていく中で、それらに対応できる柔軟な「対話」ができる力が、必要とされていくように感じます。
左脳的(論理的)な思考を伝えるだけではない、右脳と左脳両方を駆使して対話できることの価値が高まってきていると感じます。
「対話」によって信頼関係を築けることは、上司にとってもチームへの一体感や自己肯定感を生み出すのではないでしょうか。