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井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た

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書き手:小林浩子(ライター・編集者/小学生の親) 新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。 自分の子育てをきっかけに、「学び」について探究する日々を重ね…
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#方針

井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た #はじめに

書き手:小林浩子(ライター・編集者/小学生の親) 新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。 自分の子育てをきっかけに、「学び」について探究する日々を重ねる。現在、米国在住。  「子育てはどうしてこんなにつらいんだろうーー」 そう思ったことはありますか。私はあります。  ライター/編集者として、「仕事と子育てを両立すること」に疲労困憊している親(特に母親)の姿をたくさん見てきました。ちゃんと育てなきゃという内側からの使命感や、ときにはプレッシャー

井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た #14

「自分の親の子育て」を冷静に客観的に振り返る (14) 正解は子ども中にある   井上さんは自分の子どもが生まれたときに、自分の子育ての軸とする2本柱の方針を決めたそうです。そのタイミングで方針を決めるのは、なかなか難しいことだと思いますが、そこに至った背景には、井上さん自身が、自分の育てられ方について、深く考え続けてきた長い経緯があります。  井上さんは、とても恵まれた子ども時代を送ったはずなのに、心のどこかにわだかまりがあったと振り返ります。家業を継ぐことが決められて

井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た #13 

 子育ての目的はシンプルだけど…… (13) 方位磁石のような大きな方向性  「子どもが生まれたとき、子育ての『方針』を決めましたか?」と井上さんは問いかけます。「子育ての方針」と聞くと、みなさんはどんなものをイメージしますか。  自分自身の子育て(初期)を振り返ってみると、赤ちゃん時代は「お世話」に追われて、極論すれば子どもを「生き続けさせる」ことに毎日必死でした。そして、少しずつ赤子から子どもらしくなるにつれて、新たな悩みに日々直面しながら、自分はどんな子育てをしたい

井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た #12 

子育てには「トラップ」になり得るものがある (12) 方針がないと「選択肢ありき」で振り回される 子育てには「トラップ」になり得るものがたくさんあります。  「みんなが行っているから」という理由だけで習い事を決めてしまったり、なんとなく受験塾の説明会を聞きに行ったら、流されて受験をすることになってしまったり(もちろん、本当に必要としている人にとっては「トラップ」ではありません)。  自分の中に、軸となる子育て方針がなければ、そうした外部の選択肢に触れるたびに、右往左往さ