ウツから抜け出した方法。【うつヌケ編】
前回はうつ発症について書いたのだけれど、そっから復活した話なども。
職業モラルに反することを強要されたことで、鬱・うつ発症と相成った訳だが、結局、会社を辞めることになる。ただ、うつ状態で相当ポンコツ状態になっていたにも関わらず、我ながらモンスターだなと思ったのは、自分の生活に必要なお金を得る点に置いて、どんなに病んでいてもちゃんと交渉はしていたなってところ。
病みながら医者に、書類を書いてもらうことを要請。通常、うつ状態は正常な判断が出来ないという考えのもと、「今はそういう決断は先送りにしましょう」と言われることが多いのだが、その女医は色々見抜いてもいてくれたようで「あ、じゃあ書きますね」とあっさり書類を出してくれて、会社を無事辞めることができた。
強力な数種類の精神安定剤のおかげで、当時の僕の精神状態は「無風」状態。しんどいことも無いが、喜ぶということも無い。喜怒哀楽がほぼ無くなり、大好きなお笑いでも笑えなくなっていた。
ただ、普段はダメダメなデイトレードの成績はめちゃめちゃ上がった。デイトレードに必要なのは、冷徹なメンタル。喜怒哀楽に動かされると、失敗する。そういう意味で、「鉄の損切り」ができる当時は、割と無敵に近い勝率を誇っていた。「この精神状態を最大限に利用し、トレードで稼ごう」と考え、実践していたので、その辺りもまあまあモンスターだなとは感じる。
そんな、精神が無風状態の中、親友の“O”が訪ねてきてくれた。プレステ3と大量のゲームを持って。
「とりあえず、これをやっときなされ」。Oは一言そういうと、帰っていった。
そっから、ゲーム三昧。そもそもだが、僕はゲーム全般について特別好きという訳ではない。ただ興味があるゲームにはハマることもある。モンハンとか。
Oが持ってきてくれたゲームはそんな僕の志向を知ってか知らずか、本当に幅広かった。アクションからRPGから、スポーツから。それも、名作と言われているものもあれば、O独自の目利きで購入されたであろうゲームも混ざっていた。
言われた通り、無風の中でも多少は興味があるゲームをする。なんせ、時間だけは豊富になるのだ。デイトレも、昼間頃に起床して、15時までの3時間程度しかやってない。後はひたすら暇。
ゲームをやってるとそれを感じる人は多いと思うが、「時間泥棒」というくらい、凄まじいスピードで時間が過ぎていく。時間薬のおかげで、徐々に僕のメンタルも治っていく。
ある日、いつものようにゲームをしていると、不意に「え、僕は何をやってるんだ!」という気持ちになった。すぐにOに電話した。すると。
「あ、それを待ってたんですよ」と、笑顔でゲームを回収しにきた。
マジか。すごいぞO!さすが、富裕層から浮浪者まで幅広く、秒で仲良く慣れるという特技を持つ、人付き合いの大化け物だけのことはある。
そんな訳で、無事うつヌケした僕はその後、プチバブリーな生活に入り、リーマンショックで落ちぶれることになるのが、それはまた別の話。
なお、精神がしんどい人に向けて、僕の経験から言えることは「医者がすすめてくる安定剤は、ガブガブ飲んだらいい」ということ。メンタルはフィジカルと違って自分でコントロールできるので、安定剤で落ち着けばいずれ減薬を経て、断薬できる。だから、飲んで落ち着くならとりあえず飲んだらいいということ。
しんどい時は、頼りまくればいい。安定剤だろうが、人にだろうが。元気になったときに、ご挨拶に伺えばいいのだ。
ほんと、Oにも僕をドライブに誘ってくれた友人にもありがとうしかない。この文を見てることは無いだろうけど、本当にあの時は助かりました。有難うございます。
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