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ZINEを作ろうと思ったきっかけを改めて書いてみる<前半>

神戸のひとり出版社mouikko.です。

私は去年2024年の11月に初めてのZINE(セルフパブリッシングの本)を完成させ販売を開始しました。

11月から、丸3ヶ月。その期間にはじめて本の直売イベント(文学フリマ)に出店者として参加したり、書店さんへのお取引がスタートしたり、本を作ったことで、世界が広がりました。

改めて、今の自分が本を作ろうと思ったきっかけについて記録してみようと思います。


ZINEとのファーストコンタクトは大学生の時

ZINE作ってるんだよね。と話すと、それって何?と聞かれることがありました。

肌感としてメジャーになりつつある文化ですが、この記事で初めてZINEを知る人もいるかもしれませんね。(ZINEの定義は諸説あるのですが話題が逸れるのでこちらでは解説を省きます)

わたしは10数年前にはじめてZINEを知りました。 美大生だった頃です。構内に、フリーペーパーとして置かれていた冊子を手に取ったのがZINEとの初めての出会いです。

これがフリーなの?と驚くクオリティのデザインとコンテンツの面白さで、衝撃を受けました。

しかし、そこでは自分は作ってみたいとか、参加してみたいなという発信側には特に関心がありませんでした。

ZINEというものの出会いはその時だったなとその程度の思い出ですが、振り返ってみるとインパクトのある文化だったのだと思います。


個人出版の本が本屋さんに置いてある?衝撃に遭遇

学生時代も社会人になってからも、特段本にそこまで興味がなかったのですが、ある時出会いがありました。

都内から就職で神戸に越してきたての私は、喫茶店巡りを楽しんでいた時期がありました。コーヒーを目的にあるビルに入ったのですが、その通り道に小さな本屋さんを見かけてなんとなしに入ってみたのです。

それは、1003という本屋さんで不思議な本屋さんでした。本屋さんといっても、目立つポップがあるわけでもないし、ロングセラー!ランキング!などの売り文句が見つからないどころか、気になるタイトルの本ばかりが淡々と並べられています。

デザインの本、、性的マイノリティの話題から、タイの旅行記、ローカルな街中華巡りに凡人には理解が難しい写真集。

どこか忘れかけていた知識欲やら好奇心がうずうず、刺激されるタイトルばかり。気になりすぎて、どこから手をつけていいのやら。なんだここは。

実際に本を手に取ってみると、あれ?すごく薄かったり、小さかったり。作りがラフなものも。これ売ってるの?と不思議でした。

奥付けをみると、自宅でプリントしていたり、プリントパックで印刷、などの記録。本って集英社とか講談社とか、大手だけが作っていると勝手に思っていたけれど!著者、あなたは誰なの、どうしてここに置いてあるの?

謎、謎、謎。

そして寄るはずでなかったのに、本を購入していました。「校正」について書かれているすごく薄い本。当時私は、会社で編集の仕事をしていたので目についたのだと思います。校正が苦手で「ザル」認定をされてしまっていたコンプレックスから何か補ったような気持ちで購入をしたのかもしれません。(読みきれていない)

そんなこんなで、誰か、素人っぽい人が作っているが、なぜか本屋さん(ちょっと不思議)に売られている本があるという事実を目の当たりにしたのは、今から7年ほどの前の話。

この時点でも、自分で作るとは思っていませんでした。気になる存在ではあったけれど、積極的に店主さんに聞いてみたりだとか、調べたりとか、そういう段階ではなかったのです。そういうことってありますよね。


作品集を作ってみようと簡単な本づくりを始めてみる。

売り物とされるZINEとの出会いとは別軸で、自分は売り物の予定はないけれど、と作品集を作ろうと思っていました。

instagramに書き溜めて投稿を続けていたイラストたちを、一冊にまとめてみたいと思い立ったのがきっかけです。

少し長くなってきたので、今日はこの辺で。
後半は、初めて作った売り物「ビュッフェ本」を作る前の、本当の初めてのZINE作りの話から。


ZINE作りのきっかけ話はまた続きをお楽しみください。
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それでは!




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