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読書記録:母にはなれないかもしれない
妊娠や出産、子育てやジェンダーギャップ、性教育などに関して今年は本を読み直しています
今回は2冊目の
母にはなれないかもしれない
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この本を手に取ったのは、自分の感覚とは違う女性の価値観に触れたかったから。
私は高1の夏に助産師になることを決意し、物心ついた時に母親になることも自分の夢の1つだった。
敢えて書くが、結婚して子どもを産みたいと思う女性はマジョリティであるというのが私の認識だった。
この本に出会ったおかげで、子どもを産みたいとは思わない女性の考えを知ることができた。
Z世代に向けたアンケートでは、将来子どもを欲しいとは思わない人の割合が約半数にのぼる。
もしかすると、この先の日本のマジョリティは結婚しても子どもは産まないことになるかもしれない。
私自身は、子どもが欲しくて恵まれ、2人の子育て中である。(その傍らフリーランスをしている)出産して後悔したこともないし、子どもを持つことで幸せだなと気持ちが溢れる瞬間も日常的に多い。(産後に目を合わすのが嫌になるくらい夫婦関係は悪化したこともあるが…)
柔らかい身体がぎゅっとハグしてくれることは、ものすごく愛おしいし、年齢とともに少しずつ固くなっていく髪の毛をほわほわして顎のあたりで感じるのもすごく好き。
(もちろん大変なこともあるし、産後すぐはこんな風に感じられなかったが)
人にとってどうかより
自分の人生の軸で選択することは素晴らしいことであると心底感じる傍ら、
内心ではこの女性の内面や心身の変化、子どもを持ったことで感じられたあらゆる感覚や経験を感じない人が今後増えていくことをイメージすると少し寂しくも思う。
産みたい人もいれば
産みたくない人もいて
産みたいけど産めない人や
産みたくないけど産むことになった人もいる。
それぞれの人生に背景があるのは、重々承知しているがやっぱりちょっと寂しいのである。
恐らくその理由は、
例えばキャリアと出産、子育てと自分の人生の選択肢において、
どちらか一方ではなく
どちらも得ると言うカードの存在を知っているからだと思う。
人間にはどんな状況でも、どちらかではなくどちらも手に入れる第三の道を開拓する力があることを信じたいのかもしれない。
センシティブな内容だからこそ
今後も議論していくなかで、それぞれの想いが肯定される世の中であってほしい。
井原ゆき