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湖畔の山並み、時をこえる美しさ|冬の1コマ

空気が冴える朝

湖岸の道を北上する

静謐な湖面の先に比良の山並み

雪をいただき朝靄に浮かぶ

いにしえから人々を魅了してきたこの景色が

今を生きる私の心を揺さぶる

透きとおる美しさと、人を寄せぬ厳しさと

山が眠る

命の気配を留めながら

琵琶湖越しに雪をいただく比良山の山並み
(滋賀県野洲市)

私は冬の朝が好きだ

肌さす寒さはこたえるが

静寂の中で

あらゆるものが研ぎ澄まされていく感覚

吐く息の白さに

自らの生命を感じながら

いつもの景色に「美」が

冴え冴えと見えてくるのだ

江戸時代の浮世絵師・歌川広重が描いた近江八景
「比良暮雪(ひらぼせつ)」


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