カレーは飲みもん|京都
カレーが食べたい
カレーが食べたい
カレーが食べたい
明治時代にイギリスから日本に伝わったとされるカレー。
今や日本食と言えるほどに独自進化を続けたその生態系は、無限の広がりを見せています。
そんなカレー生態系の一角を占めるのがスープカレーです。
ただ、私としてはスープカレーをどう評価するかは悩みどころ。
カレーなのかスープなのか。
〜〜〜
スープカレーは、1970年代初めに、札幌市で飲食店をされていた辰尻宗男さんという方が、旅先で出会ったスパイスと鶏肉のダシで作って提供したスープ「薬膳カリィ」が原点。
その後、1990年代に「マジックスパイス」というお店が「スープカレー」の名前で売り出してから、多くの店に広がっていったのだそうです。
ジャガイモやにんじんなどがたくさん採れて、ラーメンやスープなどのダシ文化が根付いている北海道だからこそ定着したと言われています。
〜〜〜
スープやん。
そしてスープカレーは、
どれだけ気をつけて食べても、振り返ればシミがいる。
申し訳ないが、避けがちなのです。
ところが、出会ってしまった。
美味しいスープカレーに。
それは、京都市中京区尾張町にあるバルagriさんの
「どろぶたハンバーグのスープカレー」です。
奥に細長いお店の中は、10席ほどのカウンターだけ。
ランチメニューはこのスープカレーのみ。
スパイス味玉や、きのこ、シーフードなどのトッピングがあります。
ここは注文を受けてから、ハンバーグを整形して焼くスタイル。
目の前でマスターが手際よく料理をされています。
やがて、ハンバーグと焼き野菜を焼く香ばしさが漂ってきて、ペコペコお腹をガシガシ刺激します。もう鼻で味わっている。
やがて、ライスと共にやってきたスープカレー。
なんたるド迫力!
本場北海道のスープカレーはまだ食べたことは無いが、スパイスとぶつ切り具材がセオリーとのこと。
ここでも、丸ごとの万願寺とうがらしを筆頭に、具材は大ぶりざく切りぶった斬り。
そこに、ドドんと「どろぶた」のハンバーグが鎮座します。
具材の存在感に圧倒されます。
そしてご飯には、にんじんのピクルスが華を添えます。
さあ、スープカレーはどう食べるのが正解なのか…
そんな迷いをお察しか、マスターから「スプーンにご飯を乗せて、スープをくぐらせて食べてください」とアドバイスを頂戴いたしました。
いただきます。
まずは、スープを。
サラサラのスープはひとくち目から、
ズドーン!いきなり辛さの先制攻撃。なかなかのパンチ力です。
しかし、その後じわじわと旨みが広がっていく。
少し魚介の風味がする。
美味しい。
次に主役のハンバーグ。
しっかり詰まった硬めのタイプです。
ひとくちで、お肉の甘さとジューシーさが口いっぱいに広がる。
実に肉肉しいけど変な臭みはありません。
続いて野菜たち。
万願寺とうがらし、オクラ、
じゃがいも、なす、ミニトマト、
にんじん、キャベツ、さつまいも、
かぼちゃにズッキーニ・・・
もうお野菜パラダイス。
このお皿のどこに、これだけの具が収まるのか不思議でなりません。
お野菜も素材の味が生きていて、自然を味わうよう。
本当に美味しい。
どんどんお箸(スプーン)が進みます。
私好みの少し硬めのご飯は、スープに浸してもバラけません。
半分ぐらいでお箸休めに、にんじんのピクルスを。
酸っぱめ!
ちょっとしたアクセントです。
最初は辛い!と思ったけれど、ふた口からは深まる旨み。
もう止まりません。
気がつけば、額に汗がブワッと噴き出てデトックス。
心も体もさっぱりできたスープカレーでした。
ごちそうさまでした。