ボタニカルなカレーに新境地が花開く|京都
今や“和食”と言えるほどに進化した、
カレーの生態系を探っていく「カレーは和食だ」。
今回訪れたのは京都市中京区にある「森林食堂」さん。
JR嵯峨野線・市営地下鉄「二条駅」から徒歩約7分。
住宅地の中にひっそりとお店があります。
京都で一番との呼び声も高いカレー店。
前々から気にはなりつつも、なかなか機会がなかったのですが、たまたま二条に、そしてお昼時に仕事に行くと言うまたとないチャンスが到来。
いつ行くのか?今でしょ!(古)という事で、行ってきました。
連棟の京町家を改装したお店。
植物たちに囲まれて、うっかり見落としてしまいそうです。
正午ちょうどに着いたのですが、すでに満席。
待つことおおよそ20分。
お店の中に誘われます。
入ってすぐはカウンター席、奥の小上がりにはテーブル席と座卓があります。
店内はさながらおしゃれなお花屋さんか植物園。
お店自体がアート作品のようです。
それもそのはず。
こちらの店主さんは、芸術大学のご出身。
会社勤めをしながら週末だけの出張カレー店を店舗化。
芸術家のようにストイックにカレーに向き合っておられるそうです。
メニューはA・Bの2つから。
この日は、
(A)徳島の長期成熟鶏・山椒・蓮根のキーマカレー
(B)柿豚さんの粗挽きキーマほうれん草カレー
と、相生産の牡蠣カレーのあいがけでしたが…
牡蠣が苦手なわたしは(A)のキーマカレー単品で。
待つことしばし、やってきたカレーは、
カラフル!
まるで花束のようです。
野菜やピクルスなどの盛り付けは、彩にもこだわりを感じます。
ご飯は雑穀米。
食べてみたらザクザク感をすごく感じます。
カレーはさらりとしたものなんて固定概念はぶっ飛びます。
ザクザクザクザク
大ぶりな蓮根がゴロゴロ入ってザクザク感を盛り立てます。
穀物感に続いてピリッとくるスパイス。でも辛すぎなくて食べやすい。
見た目以上にお皿の底が深くて、結構ボリュームがあります。
少し酸っぱめなピクルスが、アクセント。
飽きず、弛まず食が進みます。
美味しい。
お店もカレーも個性的。まさに作品です。
でも“映え”狙いでは決してなくて、味や盛り付けにカレーへの愛と誇り、そして真剣なお仕事ぶりが伝わってきます。
なるほど京都イチのカレー屋さん。
ナンバーワンというよりオンリーワン。
他では味わえないカレーです。
ごちそうさまでした。
丁寧なお仕事からか、お客さんの回転は緩やかです。
お時間に余裕を持って行かれるのをオススメします。
ホームページも熱帯ジャングル!