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師匠が「百貨店」 、私は「直売所」になろう

「色彩士」と名乗っておりますが、実際のところはイベント空間や商業空間をデザイン設計しているデザイナーです。

学生時代からお世話になっている、一般社団法人日本カラープランニングの桑野優子先生の元で勉強しながら、実務であるデザインで学んだことを落とし込み、成功して集客につながったり、失敗して私の(または施主の)自己満足デザインに終わってしまったりと、試行錯誤している毎日を送っております。


▼師匠と私

私が勝手に「師匠」と呼んでいる(実際に呼ぶわけではなく心の中でね)一般社団法人日本カラープランニング協会の桑野優子先生と出会ったのは通っていた造形短期大学の「色」の授業で、先生は非常勤講師。

大きな声では言えないけれど、当時の私は常勤講師と非常勤講師では、非常勤講師の先生が断然好きだった。いや、正しくは非常勤講師の先生の方が好きな先生のランキングで上位にいる方が多い。現場で活躍している中、その現場の話を織り交ぜながら授業をしてくれる先生はとてもかっこよくて、話も興味深かったし、社会に出る前の当時の私にとっては、とても刺激的だったのだと思う。そして、現場を知っている先生のほうが、私の「なぜ?」を教えてくれるだけでなく、一緒に考えてくれた。大きな大学の名前に隠れた小さな短期大学だったけれど、そういった先生に会えただけで、行った価値は何倍にも膨れ上がったと思う。そして、桑野先生もその1人。


▼ 驚かれて、驚いた話

それまで、先生のひとりとしての認識だったけれど、あるきっかけで、そうではなくなった。

「...なにこれ?」

と、パッケージデザインの配色の課題を先生に提出し、生徒全員分のデザインを黒板に貼り出していたときのこと。

「...これ、だれの?」

と、指さしたのは私がデザインしたものだ。正直...手をあげたくない。

決して、自信があるものでもなかったが、私なりに満足できた作品だった。でも、何を言われるかわからない...すごくダメ出しされたらどうしよう...。そんなことを考えながら、恐る恐る手をあげて、次に言われた言葉に驚いた。

「あなた海外にでも行ってたの?」

先生曰く、配色の仕方が海外のパッケージの配色のようだったとのこと。課題にだされたパッケージデザインはコンセプトやターゲットも決まっていたので、それを元に生徒はデザインを行う。そのデザインの仕方が日本人的でないと言われた。...驚いた。

私は、中学2年生の夏に父の仕事の都合でアメリカへ渡り、そのまま高校を卒業して日本へ帰ってきたばかりだった。

私は他の生徒の作品を見渡して、自分の作品を見たが...分からない。他の生徒も個性的な作品やどこかで見たことのある作品、きれいで可愛い作品など、人それぞれで、私の作品は特別に特徴的というわけではない。個性的な作品たちの一つという感じだった。ただ、先生はその違いを配色とデザインから情報として何かを感じ取ったようだった。

「あら、あなた帰国子女か〜、なるほどね〜♪」

と、先生は納得していたが、私は驚いたままだった。先生はどう感じたか分からないけど、私はかなり衝撃的なできごとだった。

「色」でそこまで分かるの!?

あのときから、私は先生に鬱陶しくまとわりつくようになったわけです←


▼ 師匠が「百貨店」なら私は「直売所」になろう

私の師である一般社団法人日本カラープランニング協会代表理事の桑野優子先生が書いているnoteです。

色彩についてとても興味深い話ばかりです!

どの業界にも「色」は必ず関わります。デザイナーやクリエイターの方々だけでなく、いろんな視点や題材から書かれてます。百貨店のように質がよく、品揃えも豊かですので、是非読んでみてください。

そこで思いついたのが「直売所」。私がこの場で綴るのは、主にstand.fmにて、「声」で伝える色の話の内容の台本であり、メモ書きです。

形もわるい不格好なままだけれど、感じたままにココに記しております。

それが、デザイナーをしながら、カメラで撮ったり撮られたり、イラストに描いたり、設計したりして、いる私の現場からお届けする【色の直売所】

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