読書感想文
読み書きの苦手な息子にとって夏休みの読書感想文はなかなかの難題…
中学に入学し、最初の夏休み。
「読書感想文 原稿用紙5枚以上」
例外なく出される課題…
まずは、本探しから。
図書室で借りてきた箱根駅伝が題材の本。
なぜこの本にしたのか尋ねたところ、「こういう本じゃないと感想文は書きにくいよ〜」と司書さんからのアドバイスがあったらしい。
今年の夏の私の課題は「本人に選択させる!」 ついつい心配で色々口や手を出してしまう私…💦 もう、中学生だしわかっちゃいるけれど💦
モヤモヤしながらも、読書についても見守ることに。
結果。人に勧められたものには興味が湧かなかった。読み進めなかった。そして、本を閉じた…
お盆が過ぎると、夏休みの終わりまで急加速する。時間が無い… 焦る… (私が😓)しかし、見守ると決めたので、見守る!!
すると、
「今年の感想文はデジタル図書で読んで、マインドマップのアプリ使って、iPadで入力したのを印刷して出すことにした〜」
と、本人から宣言が❗️
読み書きの困りがわかってから5年越しで提案してきた方法。
しかし、「みんなと同じ方法で頑張る!」となかなか受け入れてくれていなかった。
まずは読書。
デジタル図書も何冊かあたってみたがしっくりくるものに出会えずにいた。
そんな時、家にあった1冊の本に、目がとまった。
「読めなくても、書けなくても、勉強したい」
この本をめくって息子の反応!
「この本神〜! 僕にも読めそう!」
「まず、タイトル!めっちゃ、興味持った」
「横書きだし、フォントが見やすいし、紙の色がアイボリーだし!僕のための本かと思った〜」
絵本以外縦書きの本が多い中、この本は横書きだった。息子は横書きなら読める、言う。
テストなどは見やすいフォントにしてもらったり、アイボリーの紙に印刷したもらったり配慮してもらっている。
このタイミングで、この本と出会えるとは!
デジタル図書で、と考えていたようだが、読み始めたら止まらなかった様子。
心に残ったキーワードに付箋を貼り、マインドマップに打ち込んで行く。あんなに葉の繁った大木のようなマインドマップを息子が作っていくとは!
読むのにも時間がかかるが、何度も何度も見返して、また、打ち込んでいく。
そして、iPadに一気に感想文を入力していく。
手書きではこうは行かない。一生懸命書いているうちに、何を書きたかったのか忘れていく… 漢字を思い出しているうちに、また、手が止まる…
そして、諦める。
今回は違った!
色々なツールを使い、時間をかけながらだが、「自分の書きたいことが書けた!」
出来上がった文章をiPadで読み上げさせ、聞いてみて文章がおかしくないかも確認していた。
「できたー!」嬉しそうに報告する息子。読んでみるともう少し直しも必要そう。でも、本人が自力で書き上げた文章。このまま、提出することに。
学校には、デジタル教科書、iPadでのノートテイクや課題の提出などたくさんのお願いをしている。幸いなことに、その多くを認めてもらいたくさんの先生方が協力してくださっている。他の生徒さんと違う方法での課題提出など、おそらく負担をおかけしていることも事実。
どんな思いで息子が日々を送っているのか、この感想文から伝わってくれるといいなぁと思う。
「読めなくても、書けなくても、勉強したい」には、井上智さんの過去の辛い思い出も書かれている。思いを共感しすぎることのある息子。そこは少し心配していた。
文章を書き始めるとき、突然泣き始めた…。ひとしきり泣いた後にこう言った。
「大丈夫。その時の気持ちを思い出しただけで、その時の気持ちになったわけじゃない」
学校に行けなくなったり、読み書きで苦労したり。フリースクールで頑張って勉強したけど、学校の評価は斜線だらけだったり…
色々あったし、やっぱり忘れられないよね…
息子の言葉からこの色々を乗り越えた心の強さ。自分の心を観察する力を感じた!
感想文のタイトル「挑戦し続ける気持ち」
このタイトルから息子の気持ちは将来に向いてるなぁと嬉しく感じた。
智さんは、大人になってから大学に入って勉強したんだよって、伝えた時の息子のキラキラした目!
智さんの本に出会えたこと。最後まで読み切ったこと。感想文として、文章に気持ちを表せたこと。
この、とびきりの経験が息子の自信と力になっていくと確信できた暑い暑い夏だった😊
息子はグングン成長していくが、ついつい口を出してしまう私…
母も成長しなければ!
「お母さん、心配しすぎーーー」
今日も、言われてしまった💦