色彩イメージの「個人差」-青を見ても冷静になるとは限らない?
本日は、
色彩のイメージには個人差がある
という話をします。
だれもが青を見て冷静になるのでしょうか?
いいえ、そうではありません。
実は、人によって色の捉え方、色から受ける印象はさまざまです。
そこで本日は、色彩イメージの個人差に関するある論文と、私自身の経験をご紹介します。
・色彩心理に興味がある
・色のイメージを活用したい
・個人差って何?と気になった
1つでもあてはまる方は、ぜひご覧ください。
色彩のイメージは絶対的ではない?
ある論文をご紹介します。
佐藤 敬子「色彩印象判断の個人差を分析する」
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/rb/636/636PDF/sato.pdf
ここには、色彩イメージの個人差について2つのことが紹介されています。
(これまでの色彩心理に関する研究手法を指して)
これらの手法から得られる結果はいわゆる平均値処理に基づいており、一般性を重視していることが分かる。
色からの印象の感じ方には個人ごとに基準があり、それぞれ異なる
つまり、従来の研究は平均値で結果を示しているけど、実は「平均的な人」は世界にひとりもいない。
色彩から受ける印象には個人差がある、ということを主張されています。
一般的には「赤=情熱、青=冷静」ですが、必ずしもそうではない、ということなんですね。
私のやる気がみなぎる色は○だ
私にとっても、「個人差」があてはまる色があります。
それは、「紺色」です。
教科書的には「冷静、冷たい、渋い、洗練された」といった印象を与える色です。
しかし、私にとっては、紺色はやる気を起こしてくれる色なのです。
・中学時代、剣道部の道着
・高校時代、ラグビー部のユニフォーム
いずれも紺色でした。
特に、高校ラグビー部のユニフォームは、公式戦でメンバー入りしなければ袖を通すことのできない、憧れそのものでした。
中高時代の経験が、私の中で紺色を特別な色にさせたのです。
今でも、無意識に大事なときは紺色を使っています。
・大事な日に着るスーツ
・プレゼン資料のベースカラー
私にとって、「紺色」はやる気がみなぎる、そして身が引き締まる色なのです。
さいごに
色彩から受けるイメージは、必ずしも万人共通のものではないと納得します。
もちろん、教科書的な色彩イメージを活用して、服装やプレゼン資料などを色づけすることも有効です。
一方で、自分自身がその色でどのようなイメージを感じるのか。
この問いは色彩を活用するために、とても大事な問いだと思います。
ぜひ一度、みなさんも考えてみてはいかがでしょうか?
▲今日は34日目
最後までお読みいただき、ありがとうございました!