カレンダーに描いた、柿の絵。 分かち合いの秋の到来
今年もそろそろ柿の季節ですね。
私が子どもだったころ、
我が家は果樹園をやっていました。
出荷していたのは
スイカやメロン、桃などでしたが、
家族のための果樹もあり、
いま残っているのは
柿、プラム、プルーン、桃、梅、
ユズ、スダチの木など。
春、夏、秋、と
ややもすると忘れてしまいがちな
季節の変化を知らせてくれ、
豊かな実りを与えてくれます。
…
なかでも柿には
特別な思い入れがあります。
私が生まれたときに、
父が植えてくれた記念樹でした。
妹のときはみかん、
弟のときは栗を。
柿を見るとなんとなく
親しみを感じてしまいます。
これは、アトリエにかけている
今年のカレンダーです。
自分で絵を描くタイプのもので、
昨年の今ごろ、
受け持っているカルチャー教室で
生徒さんたちと
秋の味覚を持ち寄って描きました。
…
私にとって、果樹は
豊かな思い出とともにあります。
甘く、豊かな果物たちは
そのまま、甘く、豊かな思い出として
家族や親戚、ご近所さんたちの
笑顔とともに。
人と人の関係性が希薄な時代ですが
かつては確かにあった、
温かなコミュニティ。
数年前、参加したワークショップで
「昔、お世話になった人を思い出し
感謝のリストを書きましょう」
と講師から言われたとき
次から次へと名前が出てきて、
「10名ほどで良いですよ」と言われても
止まらなくて、胸がいっぱいに
なってしまったことがあります。
季節のものが実るたび
分かち合い、助け合い、
笑顔で繋がっていた、お付き合い。
家族だけでなく、近所の大人たち
みなが自分たちの成長を
見守ってくれていた時代。
そんな、古く温かな時代が
また見直される時代がくるかもしれない…
コロナ禍で、
ライフスタイルの変化を感じながら
そう直観している、今日この頃です。
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