料理下手が錦糸卵をつくるの巻
錦糸卵をうまくつくれない。
夏休み中は、娘たちの昼食を用意しなければならない。料理の苦手な私にとって、けっこう大変なことだ。給食ってなんてありがたいシステムなんだろうと、幼稚園の方角に向かって拝みたくなる時期の到来。
だいたい毎日いいかげんな昼食で済ませている。レトルトミートボールをチンしたものに卵焼き、トマトとブロッコリー、スープをつけて終わり、みたいな。オムライスや焼きうどんならいいほうだ。
それでもこのあいだは冷やし中華をつくった。かんたんだけれど、私にとっての難関がある。
錦糸卵だ。
ゆで卵や炒り卵で済ませてもいいと思う(Twitterでそう言ってくださった方がいた)。でも、変にチャレンジ精神旺盛なので、毎回やってみる。
さて、今回もいってみよー。
溶き卵をフライパンにイン。しまった、濾してない。そして、ティファールのフライパンに取っ手をつけ忘れるという痛恨のミス。卵を広げられない!
もう失敗感がびしびし出ている。
某レシピ動画サイトで見かけた技に挑戦しようとした。フライパンにわたした菜箸に卵をひっかけ、ペロンと裏返す魔法のようなやつ。めでたく失敗。
こうなる。「なにこれ、もうこんなんネタやん!」とひとりでツッコむ。うん、失敗だ、失敗。
まな板に移しても、やっぱりこう。うん、失敗。
むりやり刻んだら、こう。「なんか、それっぽくない?!」と、自分で自分を褒める。ちょっとむなしくて、ちょっと楽しい瞬間。なぜか娘たちは「わーい、わーい!」と大喜びしている。どういうことだろう。
娘たちを産んでから料理を始めた私の料理歴は、そろそろ6年。錦糸卵はいつまで経ってもうまくならない。ついでに言えば、オムレツもオムライスもうまく巻けない。
ひたむきに料理に取り組むには時間が足りないし、器用ではないから上達も遅い。きれいな錦糸卵がつくれるようになる頃、育児が終わるのかもしれないと思っている。
ボロボロの錦糸卵や変なかたちのオムレツ。娘たちにとって「母の手料理」があまり見目よいものではないのが申し訳ない。
まぁそういうこともあるよと開き直りつつ、こっそり練習しつつ……の夏休みになりそうだ。次回はもうちょっとうまくつくってみたい。