メンタルが不安定なのは性格のせい?②~起立性調節障害、慢性疲労~
体の気血水バランスの崩れは、メンタルの不安定に繋がり、イライラや落ち込みはその方の性格のせいではありません。
事実、気血水や寒熱、五臓のバランスを整えると、イライラや落ち込み、軽いものならうつ症状も改善します。
バランスを崩したまま生活を続けることは、メンタルだけでなく、体にとっても過酷です。
怠けているとか、気合が足りないなど、誤解されがちな起立性調節障害、慢性疲労、新型うつ病も同様です。
例えば、最近学生に多く見られる起立性調節障害。
朝になかなか目が覚めない、醒めても体が動かない、頭痛、吐き気、めまい、立ちくらみが起こったりして、学校に行くことができません。
昼頃から徐々に回復し、夜にはすっかり元気になり、明日こそは学校に行こうと思って寝ますが、朝にはまた同じことが繰り返されます。
(人によっては昼夜逆転の生活になることもあります。)
この病気に関わる要因は、個人個人で違うため一括りにできませんが、ひとつはコルチゾールというホルモンが関わっていると考えられます。
コルチゾールは朝、目が覚める時に、腎臓の上の副腎から分泌される、エンジンのスターターの様な役割をするホルモンです。
ストレスや過労、睡眠不足が続くと副腎が疲れて、コルチゾールの分泌ができなくなり、スターターが働かず朝起きられなくなると考えられます。
また、睡眠が浅いため、脳や体の回復に時間がかかることも関係します。
中医学的に腎は成長、老化、生殖に関わると考えられています。
成長期にただでさえ不足しがちな腎の力が、不養生でさらに損なわれてしまいます。
朝起きられないのは、怠けている訳でも、気合が足りない訳でもありません。
腎の力が弱っていることが原因の一つで、腎をケアすると回復します。