日曜日の朝が好き
朝ごはんは和食がいいという夫。
だから平日の朝の主食はご飯にしている。
でも、日曜日の朝だけはパン食。理由は、私がパン好きだから。
パンの味というより、パンを食べるっていう雰囲気が好き。よそ見しながら手で食べられるのもいい。(お行儀が悪いですが…。)
朝起きたらとりあえず、誰が来てもいい程度に身なりを整えて、洗濯機を回し、娘のお世話をする。そこまでしておけば、1時間はキッチンから動かなくてもいい。
さぁ、朝食の準備だ。
朝食の後に待っているいろんなバタバタをいったん忘れて、貴重なこの1時間を楽しむ。
夫は基本的に週末が休みだが、今でも土曜日は何かと仕事が入りやすい。
子どもたちが小さな頃の週末は、平日同様に朝から大忙しだった。家族で遊びに出かけたり、子どもを習い事に連れて行ったり、部活のために弁当を作ったり。
そんな「よっしゃあ!」みたいな日曜日の朝も、もちろん好きだった。
しかし現在は子どもたちが大人になり、私たち夫婦の日曜日は、朝から時間に追われるような予定がほとんどなくなった。
気がつけば日曜日の朝は、気持ちがゆったりできる、私の1週間のささやかな楽しみの時間になっていた。
日曜日の朝食の支度は、夫と一緒にする。
夫は珈琲の担当。
ただのドリップコーヒーだが、彼なりのこだわりで、私の5倍は時間をかけて丁寧に入れてくれる。
それがとっても美味しいから悔しい、いや、嬉しい。
ぜひとも毎朝お願いしたい。
食パンを焼くのはトースター。私は入れて出して、マーガリンを塗るだけ。
夫はたっぷり塗る派。
私はうっすらでも胸焼けする派。
あとはゆで卵を平行して作っておく。
目玉焼きよりも洗い物が楽ちんだから、ゆで卵はありがたい。
日曜日はそれでいい。
野菜はトマトジュースで大丈夫。
ヨーグルトはドライフルーツ入りのものを前の日に用意しておく。ドライフルーツを無糖ヨーグルトに入れただけだが、フルーツがふっくらして、ちょうど良い甘さが加わり、とても美味。
2年くらい前から、夫も私もハマっている。
「いただきます」をしたら、新聞をゆっくり読みながら、時間をかけて食事する。
見慣れたキッチンが、ちょっとだけ喫茶店になった気分だ。チェーン店のモーニングセットっぽい感じが、ごっこ遊びみたいで楽しい。
この時間が私は大好きだ。
夫はやたらとしゃべってくるし、新聞にいちいち独り言を言っているが、うんうん言って適当に流しながら、私は新聞にさらさら目を通して気になる記事だけ熟読する。
新聞は数日前のものも読む。平日はゆっくり読む時間がないので、日曜日にまとめ読みをしている。
好きな本を読んでも良さそうなものだが、夫のおしゃべりも聞きながら、となると、話題がどんどん切り替わる新聞を読むのがちょうどよい。
それに朝食には新聞が似合う、気がする。
先日も、夫が朝刊を読みながら
「なぁ、冷凍麺ってすごいな。」
と話しかけてきた。こっちは新聞読んでるんだけど…と思いつつ
「うん、最近のは美味しくなってきたみたいやね。」
と返事。
「は?お前、美味しくなったってどういうこと?」
「何?冷凍麺やろ?いろいろ改良されてるって新聞に書いてあったんやろ?ちゃんと聞いとるって!」
「おれは、ベートーヴェンがすごいって言ったんやけど。」
「…先輩の口からベートーヴェンが出てくるとは。」
みたいな会話をしながら、2人で大笑いした。
朝食を食べ終わったら、ナッツなどを珈琲のおともに、しばらく新聞タイムをまったりと過ごす。
珈琲のおともの一番のおすすめは成城石井の黒豆しぼり。甘納豆を乾燥させたもので、豆が大きくてふっくら柔らかく、甘すぎない。
ちょっとお値段が高めなので、私の誕生日と母の日に家族からプレゼントしてもらう以外は滅多に買わない。たまに食べるから、黒豆しぼりへの憧れは続く。
でも、割引している品に遭遇すると、「私、いつも頑張ってるし!」みたいな理由をつけてつい買ってしまう。
あと何年したら、こんな朝の時間が毎日の当たり前になるんだろう。
それでもずっと、夫とのこの時間が好きな自分でいたいな、と思う。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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