悪い記憶を呼び覚ましてみたけど
うーん、私と嫁ちゃんが仲良くなったきっかけ?
なんだろう、さっぱり思い出せない。
それより仲良し期間が長すぎて
険悪だった期間が思い出せない。
きっかけなんてあったかなぁ?
でも、あったんだよ、私たちにも。
一触即発で別れてしまいそうな険悪な期間が。
なんか酷いケンカをしたような…
汚い言葉で強く罵ったような…
うむむむ、いつだったかな…
いや、ちがうな…
人として最底辺なケンカはしなかったし
人格攻撃的な最低最悪の罵りもしてない。
露骨に酷いことはやってない気がする…
おそらく…きっと…やってない…はずだ。
じゃあ、たぶん、あれかな。
付き合って半年くらい経ったときのこと。
私、すっごく訂正しまくったんだよね。
嫁ちゃんの発言が少し間違っていたら
「それ〇〇じゃなくて△△だよ」って。
今でもよーく覚えている。
傍から見たら訂正しようがしまいが
どーでもいいことなんだけどね。
たとえば、ボウリングってあるじゃない。
重い玉を転がしてピンを倒すゲームのアレね。
あのゲームの名称をね、嫁ちゃんが
ボーリングって書いたときがあったんだ。
違い、分かるかな。
ボウリングじゃなくて
ボーリングって書いたの。
ほぼ同じだよね。発音もほぼ同じだし。
でも、その些細な違いが私は許せなくて。
「ボーリングだと掘削って意味だよ。
ボウリングが正しい表記なんだよ」って。
もう100%善意で訂正するわけさ。
他にもね
ベッドのことを
ベットと発音したときに
「ベッドは寝具。ベットは賭ける。
意味が全然違うよ」とか指摘したり。
ほかにも沢山。
ビッグとビックとか
バッグとバックとか、そういうやつを
重箱の隅をつつくように訂正してきた時期が
あったんだよね…。
今ならよーくわかるけど
言われたほうは、うん。面白くないよね。
(そんなのどっちだっていいでしょ!)だよ。
ビジネスの場の話とかなら分かるけど
完全にプライベートでの話だからねぇ。
あのときの嫁ちゃんはかなりキていたね。
今は菩薩様のような微笑みを携えているけど
あの頃は能面のような真顔が多かった気がする。
おお、怖い。私のデリカシーのなさが怖すぎる。
あの頃に別れていても全くおかしくなかったよ。
うーん、悪い記憶ってあんまりないなぁ。
いや、私が忘れているだけで他にもっと
やらかしている可能性が高いんだけど…
まあ、今度機会があったら聞いてみよう。
え?夫婦なんだから今すぐ聞けって?
いやあ、そんな、怖いじゃないか。
タイミングを見計らって、いつか
聞いてみるから、うん。えへへ。