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夫婦の家事

家事ってのは終わりなき戦いだ。
倒しても倒しても、家事のヤツは
ゾンビのように復活し、迫ってくる。

もうだめだと弱音を吐いたが最後
冷蔵庫は淀み、フライパンは錆びつき
部屋はどんよりと汚部屋になっていく。

いっそのこと汚部屋で生ごみのように
腐って過ごし続ける人生でもいいかな…
なんて悪魔の誘いに身を委ねたくなる。

家事を体験して気付いたことがある。
昭和世代の「女性」って凄すぎるのでは?

料理、洗濯、掃除、買い物、整理整頓etc…
なんだかどこの家庭でも女性が切り盛りして
美味しい料理に清潔な衣類、綺麗なお部屋と
いずれもピカピカ輝いていたような気がする。

現代と比べて「汚部屋」「ゴミ屋敷」は
圧倒的に少なかったイメージが強い。

当時はテレビという偏った情報媒体しか
なかったので実際のところは不明だけど
それを差し引いても、昭和の女性の
家事スキルはちょっと高すぎると思う。

あ、誤解しないでいただきたい。
私は「令和の女性」の家事スキルが低い
なんてことは微塵も思っていない。

なんせ夫婦共働きが当たり前の現代。
旦那がメインで家事担当も珍しくない時代。
「妻」が9割家事する時代は終わったのだ。

ただ
自分の両親や義両親が「昭和」世代だったら
あまつさえ同居なんかしていたら
「妻」の精神的負担がエグそうだなって。

あ~ら嫁子さん、窓の溝が拭けていませんよ?

なんて嫌味たっぷりにガラスの埃を指摘されたら
きっと発狂しちゃうな。
私だったら物理バトルのゴングが鳴り響く。

・・・

そんなわけで
「夫婦における令和の家事」について
少し考えてみたんです。どうすれば
家事で夫婦が険悪にならないかなって。
どうすれば家事がプラスになるかなって。

結論から言うと
家事ごとに得意な人に任せる。

更に言うと
苦手な家事はやらない工夫をする。

これがウチでの家事を行う心構え。

ウチの話なんですけど
ウチの嫁様は本当に、痺れるくらい
料理が上手なんです。美味しいのなんの。天才。
だから、料理をお願いしてやってもらってます。

そんな料理上手な嫁様なのですが…
洗い物が本当に、大っ嫌いなんです。
どうしてもっていうんなら洗うけど
できることなら洗いたくない。
料理を作るだけなら喜んでやる!って
思いを嫁様は持っていたんですよね。

聞いてみてびっくりしました。
(こんなに料理上手でもそう思うんだ)って。

「あ、じゃあぼくが洗い物引き受けるよ」
って感じで私、洗い物担当大臣になりました。
もともと私、洗い物は嫌いじゃないんですね。
そしたら嫁様とっても喜んでくれてね。
さらに、ふたりにとって嬉しいことがあった。
キッチンが楽しい空間に変わったんですよ。

嫁様がトントンって料理作るでしょ。
で、フライパンとか包丁とかまな板とか
細かい汚れが出たら私がサッと洗うでしょ。

サッカーのチームメンバーみたいに
お互いに声をかけあってね。

これがとっても気分が良い。
お互いがお互いにプラスのことしてるから。
雑談も弾むし料理トークも盛り上がるってワケ。

YouTubeをBGMで流しながら
ちょっとハイボールなんか飲んだりしてね。
私たちはお酒よわよわ夫婦なので速攻で
顔が真っ赤になっちゃったりするけどね。

なんていうかね
夫婦のコミュニケーションの質?
これが1段階上がったって感じ。
まあ、私たちの場合は家事分担の相性が
パチリと上手くハマった例だと思うので
万人が同じようになるとは思わないけど。

それでもやっぱり
夫婦でお互いに、家事の方向性が揃うと
仲良し度も信頼感もググッと上がる気がする。

だから、お互いの「得意な家事」を
しっかりヒアリングするっての、大事かも。
それと同時に「苦手な家事」もね。

やっぱり、苦手なことを無理してやると
面白くないんだよね。少なくとも私はそう。

私、料理は多少作れるんだけど
「毎日作れ。おかずは毎食3品作れ」
なんて言われたら鬱になっちゃいそうだよ…

一日くらいなら頑張ってなんとかするかもだけど
そもそも家事は頑張ってやらなくていいと思う。
苦手なことはなるべくやらないのがいいと思う。

で、その理屈を突き詰めると
「夫婦でお互い苦手な家事」が出てきたときは
どうするんだ?って話になるじゃないですか。

いやあ、それ、キッチリやらなくていいと思う。
多少サボってもいいんじゃないかなぁ、家事。

たとえばウチは、トイレとかお風呂みたいな
部分的な掃除は結構やってるんですよ。
でも掃き掃除とかモップかけみたいなやつは
お互い苦手なんですよね。面倒というか…

だからまあ、普段はあまりやらないんですよ。
髪の毛落ちてるときとかけっこうありますよ。
来客が来るときは本気出しますけどね(笑)。

多少掃除サボっても死にはしないよな!って
お互い割り切って(開き直って)いるんです。
そのくらいのゆるさが大事だと思うんですよ。

経済的に多少余裕があるのなら
お掃除代行サービス、使ってもいいと思うし。

さっき私、嫁様の料理をべた褒めしたけど
出来合いの料理をスーパーで買ってきたり
安い外食で済ませたりすることも多いんだ。

仕事遅く終わって時間的にキツイときとか
疲れているときとか、気分が乗らないときとか
いくら鉄人級の料理スキルを持つ嫁様だってさ
作りたくないときってあるじゃん。

各自カップラーメンとか、レトルトカレーとか
上等じゃないですか。
むしろ最近新作カップラーメンを食べた過ぎて
「ごめん今日はカップラーメン食べたい」って
私からお願いすることも多いくらいだし。

三食キッチリご飯を作るってのもウチは無し。
ノッてるときに作ってくれればいいじゃんって。
(それでもウチの嫁様は率先して美味しい料理を
作りまくってくれるからありがたすぎるけど)

・・・

うわ、なんだか長くなっていたので
そろそろまとめます。

家事は夫婦を幸せにする力を持っている。

私が言いたいのはこういうことです。
冒頭でも言ったけど、家事は絶対無くならない。
片付けても、片付けても、毎日必ずやってくる。
毎日全身全霊を以て家事に取り組もうものなら
一年もしないうちにぶっ倒れてしまいますって。
しかも仕事をこなしながらだったら、確定だよ。

手の抜きどころ…といったら言葉悪いかもだけど
マジメすぎず、肩肘張らずに取り組むスタンスが
家事を無理なく続けるコツの一つなのかなって。

でも、家事は悪い面ばかりじゃない。

夫婦で「得意な事」が家事の中にあったなら
扱い方次第では幸せの起爆剤にもなり得ちゃう。
そういうの見つけられたらいいなって思います。


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