カイアス(Kyuss)のフェイク曲に騙された話し
カイアス(Kyuss)という僕の好きなバンドがいます。
1980年代後半~90年代前半にかけて活躍し、ストナー・ロックというジャングルを築き上げたアメリカのバンドです。
ストナー・ロックとは、ブラック・サバスとサイケデリック・ロックを足してテキーラでシェイクしたような音楽です。
ちょっと伝わりづらいかと思いますので、カイアスの代表曲の一つである「Green Machine」を紹介します。
疾走感のある曲ですが、地を這うようなギターとベースが特徴的だと思います。このズルズルとした感じが、気を抜くと暗黒に落ちてしまいそうな蠱惑的な魅力に溢れています。
残念ながら現在は解散してしまったのですが、ギターのジョシュ・オムは、新しいバンド「クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ」を結成。引き続き高い評価を得ています。
ただカイアスとは、やっぱり違うんですよね。
バンドが異なるので、当たり前ではあるんですが。
自分の好みからすると、重さや暗さが物足りません。
そして2024年の秋。
Spotifyでカイアスの新曲を発見しました。
「Game Over」というタイトルです。
サプライズ再結成!?
ヴォーカルは入っていないインストの曲です。
しかし、ズルズルと引きずるような重さがなく、かなり作風が変わっています。
とはいえ、30年ぶりの復活になるので、色々と試したくなりんだろうなぁ~と勝手に解釈していました。
「ここの転調が今までと違って、新鮮!」などなど……。
Spotifyでも「今月のトップソング」として、僕の月間ランキングで1位を獲得しています。
ところが!
新曲や再結成の情報が、いつまで経っても出てきません。
なぜだろう~とぼんやり思っていたのですが、以下のブログを見つけました。
About That Fake Kyuss Track You’ve Been Seeing Around Today…
偽物だと断じています。
「最初の曲としてはあり得るが、あり得ない。 そう、これは偽物で、最悪だ」とのこと。
なるほど。ネットで情報を漁っても、なかなか出てこなかったわけです。
ここで、『ラーメン発見伝』のラーメンハゲこと、芹沢さんの名言を思い出しました。
僕は情報を食っているだけ……。
ロックそのものの本質ではなくて、「カイアスの新曲」という情報につられて、楽しんでいるだけでした。
今となっては、なんで騙されていたんだろう……という思いも強いですが、情報の接し方については、今後の糧にしたいですね。
ちなみにフェイク曲「Game Over」は、既にSpotifyやYouTubeからも削除されています。
今や幻の曲になってしまいました。
これはこれで何だか寂しいです。(……とまたフェイク情報に騙されるフラグが立つ)