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モンタージュ効果を利用した学習と記憶法



モンタージュ効果とは、

映像の編集において、異なるカットを組み合わせることで新しい意味や感情を生み出す技法のことです。¹ この技法は、無声映画時代にソビエトの映像作家エイゼンシュテインによって確立された概念で、映画を芸術に昇華させる代表的なテクニックといえます。²

たとえば、〈Ⓐ泣いている女性〉〈Ⓑ抱き合う男女〉〈Ⓒ赤ん坊〉の3カットがあったとします。 Ⓐ → Ⓑ → Ⓒで並べられた場合、絵だけを見ると「泣いている女性が男性と抱き合った。 子供がいる」と情景を説明しているだけになります。しかし、掛け算思考で考えた場合は「不幸な女性が素敵な男性と結ばれ子供ができた」という表現になり、一気に物語性が膨れ上がりました。²

このように、カットの組み合わせ方で、さまざまな意味を生み出すことができるモンタージュ効果は、映像表現の基本であり、現代の動画制作にも応用できると思います。³

掛け算思考の特徴は

「何かと何かを掛け合わせると、どうなるか? 」を考えることです。¹² 例えば、〈カレー〉と〈パン〉を掛け合わせると、〈カレーパン〉ができます。〈カレー〉と〈うどん〉を掛け合わせると、〈カレーうどん〉ができます。このように、既存のものと既存のものを掛け合わせることで、新しいものやサービスを創造することができます。¹²

掛け算思考は、常識をくつがえす組み合わせ方をすることで、斬新なアイデアをひらめくことができます。¹² そのためには、同類のものと組み合わせる、近隣のものと組み合わせる、異質のものと組み合わせる、方向感があさってなものと組み合わせる、という4つの方法があります。²

掛け算思考は、ひらめきは才能ではなく、やり方をわかれば誰でもできるお作法であるということを示しています。² 掛け算思考を身につけることで、自分の仕事や生活にわくわくするアイデアを生み出すことができると思います。¹²


モンタージュ効果の代表的な映画を10個提案

- 『戦艦ポチョムキン』(1925年)¹:ソビエトの映画監督エイゼンシュテインの代表作で、1905年のロシア革命の一幕を描いた歴史映画です。モンタージュ効果を駆使した「オデッサの階段」のシーンは映画史に残る名場面です。

- 『イントレランス』(1916年)²:アメリカの映画監督グリフィスの大作で、古代バビロニア、キリスト時代、フランス革命、現代アメリカの4つの時代を並行して描いた歴史ドラマです。異なる時代の物語をモンタージュで結びつけることで、人類の歴史における暴力と偏見の連鎖を示唆しています。

- 『七人の侍』(1954年)³:日本の映画監督黒澤明の代表作で、戦国時代の日本を舞台に、農村を襲う山賊から村人を守るために雇われた7人の浪人の活躍を描いた時代劇です。複数のカメラで撮影した戦闘シーンは、グリフィス・モンタージュの影響を受けています。

- 『ゴッドファーザー』(1972年):アメリカの映画監督コッポラの代表作で、ニューヨークのマフィア一家の興亡を描いた犯罪ドラマです。冒頭の結婚式のシーンや、最後の洗礼式のシーンは、モンタージュによって緊張感と対比効果を高めています。

- 『シティ・オブ・ゴッド』(2002年):ブラジルの映画監督メイレレスとルンドの共同作品で、ブラジルのスラム街を舞台に、麻薬や暴力に巻き込まれる若者たちの運命を描いた社会派ドラマです。カットの速さや音楽の使い方など、モンタージュ効果を駆使してスラムの生々しさとエネルギーを表現しています。

- 『ベルリン交響楽』(1927年):ドイツの映画監督リュトケの作品で、ベルリンの街の一日をドキュメンタリー風に描いた映画です。モンタージュによって街のリズムや人々の生活を音楽的に表現しています。

- 『ラン』(1985年):日本の映画監督黒澤明の作品で、シェイクスピアの戯曲『リア王』を日本の戦国時代に置き換えた時代劇です。三男に裏切られた老齢の大名の悲劇を描いています。戦闘シーンや最後の狂乱シーンは、モンタージュによって壮大なスケールと激しい感情を表現しています。

- 『サイコ』(1960年):アメリカの映画監督ヒッチコックの代表作で、モーテルの主人ノーマン・ベイツの犯罪と精神状態を描いたサスペンス映画です。有名なシャワー殺人のシーンは、モンタージュによって観客の恐怖心を刺激しています。

- 『ロッキー』(1976年):アメリカの映画監督アヴィルドセンの作品で、貧しいボクサーのロッキー・バルボアが世界チャンピオンとの試合に挑む姿を描いたスポーツドラマです。ロッキーのトレーニングのシーンや試合のシーンは、モンタージュによって彼の成長と闘志を表現しています。

- 『レクイエム・フォー・ア・ドリーム』(2000年):アメリカの映画監督アロノフスキーの作品で、麻薬やテレビに依存する4人の登場人物の悲惨な運命を描いたドラマです。モンタージュによって麻薬の作用や精神の崩壊を強烈に表現しています。

以上、参考にしてください。

モンタージュ効果を利用した学習とマインドコントロール

モンタージュ効果は自己洗脳によく使われる手法で、特に短期的に記憶する方法として信じられないスピードで記憶できる手法。それでは詳しく説明していく


脳のしくみに合った学習法なら無理なく効果が上がる

効率のよい学習法に興味がわいたのは、実は私自身の大学受験失敗がきっかけです。幼稚園からの一貫校に通っていたのですが、大学は外部に進みたかったので受験したところ、国立も私立も見事にすべて不合格だったのです。
「あと1年でどうしても合格しなくては」「最短の時間で、最大の効果を得るためにはどうしたらいいんだろう」……浪人時代、そのことがずっと頭にありました。「効率的な学習法とは?」それが結局、現在も続く研究テーマとなったのです。

私の専門である実験心理学は、実験により、人間の心のはたらきや認知機能の解明を目指す学問です。実験心理学のよいところは、科学的な実証をもとに、人間の脳のしくみに合ったベストな学習方法を探究できること。体のしくみに合ったスポーツの練習法を探究するのと同じです。

たとえば、人間の腕や肩のつくりからして、下から上へ振り上げるアンダースローより、上から下へ腕を振り下ろすオーバースローで投げるほうが、スピードが出ます。野球がうまい、へたに関わらず、その人なりに速い球を投げられるようになる方法は共通しているのです。

「勉強時間のわりに成績が上がらない」「そもそもなかなか勉強を始めない」など、保護者のかたから勉強法について相談をいただくことがあります。成績が上がらない理由は人によって違いますが、学習の効率を上げるため、万人に役立つ考え方としてぜひ知っておいていただきたいのが「分散学習」「テスト効果」です。

同じことを「勉強しすぎる」と効果が薄れる?復習のベストタイミングとは

記憶を定着させるために「復習」は大切です。昔から、復習はすぐにしたほうがよいといわれてきました。ところが、同じような内容の学習を時間を空けずに行うと、「勉強しすぎた」ことになり、結果として学習効果が早く消えやすいことが実験からわかっています。

つまり、復習は少し時間を空けたほうが効果的なのです。このように、同じ内容を時間を空けて学習することを「分散学習」といいます。
では、ベストの復習のタイミングはいつなのでしょうか? 

アメリカの研究者による2008年の実験では、1300人余りの参加者を「復習の7日後にテストをする」グループと、「復習の35日後にテストをする」グループに分け、学習後、いつ復習すると最も高い得点が取れるかを調べました。
すると、「7日後にテスト」のグループでは2、3日後に復習をした場合、「35日後にテスト」のグループでは約10日後に復習をした場合に最も高得点が得られました。学習の直後に復習を行った場合は、どちらのグループでも、最も復習の効果が見られませんでした。

つまり、ベストの復習タイミングはテストまでの期間によって変わるのです。この実験からは、学習~復習までの期間と、復習~テストまでの期間をおよそ「1:4」にすると、最も効果が高くなることがわかりました。しかし、ベストのタイミングを外したとしても、復習の効果は大きいのです。

効率の良いおすすめ勉強法7選&NGな勉強の仕方を解説

どうしてる?遊びたがる子どもに宿題をやらせる方法
同じことを続けるより、違う種類の学習を組み合わせて

学習計画を立てるときも、同じことを長時間やり続けるのではなく、たとえば「歴史の基本事項の暗記」と「数学の問題演習」というふうに、違う種類の学習を組み合わせたほうが効果が上がります。このことはスポーツや音楽の練習でも同じです。

ピアノの練習についてのこんな研究があります。実験参加者には、8曲を「1曲ずつ何回も練習して確実にマスターしていく」方法、「各曲をバラバラに少しずつ練習する」方法の二つで2日間練習してもらいました。
すると、参加者の多くが「1曲ずつ確実」のほうが効果的だと予想していたにも関わらず、2曲目を何回か練習したら、(たとえ2曲目はまだマスターしていなくても)次は8曲めを何回か練習……というふうにバラバラの順番で練習したほうが、より正確に速く弾けるようになったのです。



「テスト効果」を上手に使う

テストは、一度学習したことを思い出し、使ってみる作業といえます。最近の研究では、「テストを受けるだけで学力が上がる」ことがわかっています。教科書や参考書をただ読んで覚えるよりも、テストを利用して自分で思い出す努力をするほうが、ずっと効果的なのです。何かを暗記するとき、マーカーを引いた重要語句をシートで隠して、覚えているかどうか確かめたりしますね。あれも、「テスト効果」を使った学習法といえます。

なぜテスト形式の復習が効果的なのでしょうか? 実は、脳にとって「覚える」ことと「思い出す」ことは別の作業。テストとは蓄えられた記憶を「思い出しやすい」「使いやすい」形に変形する作業なのではないかと考えられています。

スポーツにたとえれば、テスト形式の復習は実戦形式の練習に似ています。基礎事項を理解し、漢字や英単語、社会や理科の重要事項などを手で書いたり、声に出したりして暗記することは必要で、これらはいわば素振りやドリブルといった基礎練習にあたります。基礎練習は大事ですが、それだけではスポーツは上達しません。実戦形式の練習をうまく取り入れることが大切なのです。

ちなみに、問題を考えてみて、わからなければすぐに答えを見てしまっても構いません。それでも思い出そうとする「テスト効果」は使えているからです。間違えた問題については、時間をおいて再テストすることで、より正確な記憶が強化されます。


続きは、Yoor会員専用サイトにて (期間限定12月31日まで)

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