秋の響き

静かな夜に

輝きを増す星たち

柔らかに漂う風が

次の季節届けにくる

少し疲れた体に

心地好く冷えた温度

話しかけるように

包みこむように

そっと寄り添うなめらかさ

まるで誰かの優しさや寂しさ

一緒に運んできたみたいに

心に浸透してゆく

見上げれば月が照らす

アスファルトの歩道に

いくつもの影を落として

今夜も出逢う光と闇のはざまで

密かなため息たちが

空へ昇ってゆく

しあわせな明日が

あなたにも届きますようにと

【秋の響き】