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欲望という名の愛


日々、あちこちから受け取る情報がきっかけとなって、過去に描いた自分の文章が、急に脳内を駆け巡りはじめることがあります。

わたしは自分が描いた文章を何度も何度も繰り返し読むのが常で、どんなに昔に描いた文章でも、わりと覚えています。

文章をしっかり描き始めたのは10年前のmixiからで、そのあとアメブロに移行し、記事の総数はざっと730くらい。

自分が過去に描いた文章に救われたりすることもあります。そしてその記事は、描いた当時の自分からすると、どこか背伸びをした文章だったりするのだけれど、時が経過した後に読むと、とても身に染みたりして、もしかしてあの時、未来の自分にアクセスしてダウンロードしたんじゃないのかな、なんて思えることもあります。

だから自分から出てきたものは、どんなものでも否定せずに受け止めて、カタチに残してあげることは大事だと思っています。今この瞬間はわからなくても、ある日突然脳裏に浮上してきて、教えてくれることがあるかもしれないから。


今日、わたしの脳内を駆け巡ったのは、今から4年前、2016年に描いたmixiの記事でした。アメブロに移行したあとも、時々mixiに投稿することがありました。mixiはどのSNSのタイムラインより、わたしをありのままでいさせてくれました。溢れてくるものをそのまま綴りたいときや、やるせない気持ちの時、mixiという場所はいつも静かに受け止めてくれました。きっとわたしにとっての原点回帰の場なのだと思います。

というわけで、今夜はその記事を載せることにします。



久々に風邪を引いた。

39度近くの高熱と全身の倦怠感
鼻詰まりに喉の痛み
悪寒など
ありとあらゆる風邪の諸症状が
一気に噴き出した。

妊娠中期以来
実に1年ぶり。

思いっきりデトックスされた気もするけど
数日寝てばかりいたので
頭が働かない。

ってことで
そんな頭に映画で一刺激入れてみた。

選んだ映画は『愛のむきだし』園子温監督作品。

話題になった当初から
観たいなぁと思っていたものの
今日まで観る機会に恵まれず
それでもおそらく
絶好のタイミングでの鑑賞となった。

4時間近くもある超長編映画だったけど
飽きずに観ることが出来た。

タイトル『愛のむきだし』。
感想を述べるならこのタイトルから
紐解いていくしか方法が見当たらない。

きりのない人間の欲望が
螺旋のように渦巻いて
その中を必死に彷徨い
もがき続けたある訳あり家族の話。

生きている限り誰もが
愛を求め愛に彷徨い
愛に辿り着きたいだけなのだということを
狂気的に描いている。

描かれた狂気は誰の中にもあって
まるで自分の中を覗き見されているような
そんな居心地の悪い気持ちにもなる。

人は
愛し愛されるためなら
狂者にもなりうる。
それだけの欲望をかけてまで
手に入れたいもの
それが愛ということなのかもしれない。

しかし本当はちがう。
愛とは
誰かと分かち合うものではなく
自分の中で味わうものだ。

愛に他者の理解などいらない。
自身の感覚器官がすべてだ。

そこを通じて感じた心を表現したとき
それは愛の歌になる。

だから
どこかの誰かが声高らかに叫ぶ
どんなに大きな夢も野望も
それらはすべて愛し愛されたいってこと。

本当は誰もがむきだしたい
欲望という名の愛。

世の中にはそうやって
さまざまなものに形を変え行き場を失った愛が
ただ彷徨っているだけ。

だから出会いたい。
抱き合いたい。
ひとつになりたい。

真理はこんなにもシンプルなのに。
愛という名の苦悩に歓喜に
昨日も今日も明日も
溺れて過ごすのが人間ってことだ。

わたしもそう。
あなたもそう。
みんなそう。

だけど
本当に大切な一瞬が見えたそのときは
あなたの愛を惜しまずむきだして
捧げればいい。

人生に何度もないその瞬間を
見逃さないようにね。



印象に残った映画は、こうして感想を残すことにしています。勢いにまかせて溢れるがまま描いちゃった感満載だけど(笑)なんだか生意気言っちゃってすみせん(笑)ただ自分的には嘘がない気がするから、好きな記事です。


愛に他者の理解などいらない。
自身の感覚器官がすべてだ。


そして、これがいちばん言いたかったこと。

この地球上にあるすべてのものが愛の結晶だから。

生きてく上で当たり前に使ったり、食べたりしているものが、どんな過程で、この世の中に届けられたり存在するようになったのかを、ただ感じることが出来れば、生かされている、愛されていることの意味に気付けます。

目の前のあなたがいるから、わたしを認識できるのと同じように。

そのことを、日々忘れているだけ。

だから時々、こうやって思い出したいな。

そして欲望も大切な表現のひとつ。

だからどんな些細に思える自分の声も自分で拾って叶えてあげよう。

それが世界でいちばん大切にするべき自分に対しての愛。

すべてのスタートはきっとそこから。



いま、悲しみの中見えるものがある
いつか、やさしさに姿変える時がくる
涙あふれ失っても
あなたのこころは死なない







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