著書「ターシャ・テューダ 人生の楽しみ方」を読んで重なる、わたしの第2の故郷・アメリカの田舎生活の記憶〜
折に触れ思い出す、第2の故郷あのアメリカの町
わたしは30歳から約7年間、アメリカの田舎町で暮らし、そこで子どもも2人出産し、子育てもした。今思うとあの自然豊かな、まるで絵本のなかにいるかのような環境で幼児の子育てができたことは、とても素敵な経験だったように思う…。
その町は、森、湖畔が美しくて、1年中リスが庭の木々を飛び回っていた。春になるとリビングから青い卵を産む鳥、ロビンが巣作りをし、卵を産む。あたため続けた卵がわれて、雛が飛び立つまでを、子どもたちと毎日、毎日見守っていた。
池には、ギースが雛を挟んで一列になり、気持ち良さそうに泳いでたし、初夏の夕方には、まるでイルミネーションかのように、庭に蛍がチカチカと点灯する。東京人には、生まれてこの方見たことのない驚く光景…。夕散歩をすると、あちらこちらに蛍。2歳だった息子が蛍を追いかけ回し、楽々と両手で捕まえられるくらい、沢山飛んでいた。そんな長閑な風景がわたしの日常だった。。。
それから、日本に本帰国し、復職して東京暮らしが始まった。風景も生活も一変。とても便利で何を買い食いしても美味しいことに感動し、気の利いた物で溢れ、東京生まれなのに東京て本当痒いとこをかいてくれる街。感動が大きかった。自然の少ない風景、常に目に入ってくるリスやギースなどの動物がいないことも数ヶ月程は、そこまで気にならなかった。アメリカでは、日本の食べたいものは手づくりしなければ買えないので、何でも自分で作るという文化の中に生きていたから、東京の便利すぎる街にあらためて衝撃を受け楽しくて仕方なかった。大戸屋ランチや、スーパーのヘルシー弁当に涙が出たのを覚えている…(本当に美味しかった!)自分が作ったものではなくて、買ったものでこの和風の美味しい味付けで、あるべき完璧な食感に涙がでた。(→長く都会ではない、田舎の海外生活をした人ならこの感動!をわかってくれるはず…)
本帰国が数ヶ月経つ頃、復職もして東京に慣れてきた。本屋でビジネス本を物色していたら、ふと目に入ってきた過去日常的に見ていたような景色写真。懐かしい雰囲気の写真の表紙に惹かれ手に取ったのが、「ターシャテューダー 人生の楽しみ方」という本。
緑や花に溢れた庭が、とても懐かしかった。ひらいてみると、ターシャおばあちゃんの👵心豊かな価値観、生き方についておばあちゃんの言葉が沢山かかれていた。目に入ってきたのは、過去あの田舎町でアメリカ人の友だちから聞いたようなあたたかなことば。その生き方にあらためて触れ、なんでか、自分でもよく分からなかったけれど、涙が溢れて、溢れて、止まらなかった。今思うと、故郷を想う、故郷に残してきた家族を想うそんな気持ちかもしれない。
まるで娘のように励まして、助けてくれて、わたしを扱ってくれたアメリカ人友だちJeanneや、ターシャのように、古き良きアメリカの生活を大切にしていて、私の小さな子どもたちにも種まきから野菜の育て方、粘土の作り方など沢山のことを教えてくれたJia. 彼女たちの愛あふれる笑顔を思い出した。