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収穫の喜び体験が失われつつあるのかな。

今日の夕飯で美味かったもの。

蕨(ワラビ)のお浸し。
自分で採ってきて、あく抜きしたもので、この季節にしか食べられない。
シンプルで美味い。

筍(たけのこ)の煮物。
土曜日に、たまたま立ち寄ったお店に売っていた大きな筍を買ってきたもの。
YouTubeの動画を見ながら、初めて皮をむいて、湯がいて、処理したものを奥さんが煮物にしてくれた。
子どもも喜んでいた。美味い。

スーパーで買ってきた肉を焼いたものもあったけれど、それよりも、自分で採ってきたものを自分で料理して食べるのが何よりも美味しい。

そう。自分で収穫したり、料理したものは失敗したって美味しいのだ。

自分で釣ってきた魚を捌いて食べるのも美味しい。
育てた野菜も美味しい。
道端に生えている山菜やヨモギも美味しい。

そういえば、父親もそういう人だった。
自分で釣った魚と、育てた魚を食べながらビールを飲んでたっけ。

自分で収穫して食べるものがこんなにも喜びが溢れて、お金もかからず、美味しいのに、この体験をする機会が、どんどん失われていることに気が付いた。
買って食べるのが当たり前で、そうではない人の方が、少数派となってしまっている。

本当に、残しておかなければいけないのは、お婆ちゃんの知恵とか、田舎料理とか、生活の知恵とか、味噌の作り方とか、鳥に食べられずに野菜を育てる方法だったりとか、食べ物を保存していくための漬物の作り方だったりとか、そういう昔から当たり前にあったはずの、暮らしの中の知識と経験だ。

このままいくと、当たり前にあった、その地域の当たり前の暮らし方が、あっという間に知る人ぞ知るみたいなものになってしまうのかもしれない。

ブリの刺身と蕨をマヨネーズ醤油に付けて食べてみた。
うん。美味い。
何が食べられるのか、何が食べられないのか。どこに生えているか。来年も採るためのエチケット。熊や危険に遭わないための備え。食べるための下ごしらえ。料理の仕方。
いろんなことを教えてもらって、経験して、体験して、身に付いたからこそ味わえる味だ。
うん、美味い。


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