ベストセラーは読むべきか
書店に行けば、数多くのベストセラー本が平積みにされていて、思わず手を伸ばしてしまう。
このベストセラー、はたして読むべきなのだろうか。
そんな問について今回は考えていく。
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これに関しては、一般的に2通りの意見がある。識者の間でも、立場が分かれている。
すなわち「ベストセラーを読むべき」とする立場と、「ベストセラーは読まなくてもよい」とする立場である。
「読むべき派」は、「今の世の中」を手っ取り早く知るためには読んだほうがいい、と主張する。
会話のきっかけにもなるし、一般常識として、読んでおいたほうが確実に身のためになる。
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これに対して、「読まなくてよい派(しばしば、読んではいけない派)」は、全く別の意見である。
ベストセラーというのは、世の中の大多数が読んでいるものであり、それを読んだところで、差が全くつかない。
一流を目指すのであれば、オリジナリティを確立したいのであれば、それを読むべきではない、ということだ。
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なるほど、どちらの主張も正しいように感じる。では、僕はどういう意見なのか。
結論から言う。
今、読みたいなら読めばいいし、読みたくないなら読まなくていい。
「こんなに勿体ぶって、当たり前かよ!」、というツッコミが聞こえてきそうである。ちょっと説明をさせてほしい。
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これはあまり声を大にしては言いたくないのだが、こんまり様の「トキメキ理論」の応用である。
すなわち、「今、心がときめくなら読んだ方がいい」し、「ときめかないなら、今は読むべきではない」ということだ。
なぜこう思うのかと言えば、人生が短いからだ。ベストセラーをすべて悠長に読んでいる時間なんて、僕たちにはない。
しかし、その表紙を見て心がときめくなら、話が別だ。それは確実に今読むべきものだし、読めば絶対に、何かを得られる。
はぁ、悲しいほどにこんまり様様の人生である。
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しかしながら、看過できない2つの事実がある。
「人生は短い」ということと、「ベストセラーの大半は(読みやすさがゆえに)内容が浅い」ということだ。
ときめくなら読んだほうがいいけれど、それでもやはり、「別に読まなくてもよいのではないか」というのが僕の真の立場でもある(もちろん、ベストセラーの中には本当に読むべき本というものも多数存在する。蛇足であるが)
自分の本棚を見て、いかにも内容の軽そうな本が並んでいたら、少し、反省してもいい。もっと、知的で、オリジナリティが溢れる本を「読みたいと思うような」自分にならねば、と。
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これまでのnoteでも述べてきたように、「人生は短い」というのが、僕の基本的な価値観としてある。
このnoteを読むことにあなたの大切な時間を使ってくれたことを、本当に嬉しく思うし、もう一方で、「もっと大事なことに自分の時間を使ってちょうだいね!」と、ちょっとだけ思うのである。
読んでいただきありがとうございました。また、サポートをくださる皆さま、いつも本当にありがとうございます。心から嬉しいです。今後の執筆活動のために使わせていただきます。