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フィードバックを伝える最初のステップは客観的事実から
フィードバックをお伝えすること、特に改善してほしいことをお伝えすることって、気が重くなりがちです。
過去にあったことを掘り返すようで自分のことが嫌になる気持ちになったり、相手との関係性が悪くなるのではと不安になったり。
効果的なフィードバックは、相手が気づいていなくて周囲が気づいている
本人が見えていないスポットを伝えること、そして、アクションに繋がっていること、です。
そして、そのための最初のステップは、客観的事実を伝える。
たとえば
「◯◯さんって、言い方がきついですよね」
と言われると、これは客観的事実というより、主観です。
「言い方がきつい」と感じるかは人それぞれであり、何をもって言い方がきついと思われたのか、具体的な例もありません。
フィードバックが、このようなところからスタートすると、お相手からすると押し付けられている印象で防御反応になりやすく、お互いに感情が入りやすくなったり、結果としてモヤモヤが残ったりすることが多いと感じます。
代わりに、
「先週木曜日のミーティングで、△△のように言ってましたね」
のように言うと、客観的事実からスタートしています。誰からみても疑いようのない事実を、最初にお互いに合意できると、その後の話は、比較的冷静に進められます。
コーチングでは、基本的にコーチはアドバイスなどはしませんが、クライアントに、こう見えましたとお伝えすることがあります。
「〇〇さんは、△△とおっしゃっていました。私には、□□と感じているように見えました。いかがでしょうか」
これも、「△△と言っていた」という事実からスタートしています。
こういったコーチから感じたことをお伝えすることを、コーチングのスキルとして、フィードバック、と呼ぶこともあります。
私の以前勤務していた組織では、フィードバックの伝え方・受け方がまとめられた公式のようなものがあり、その最初のステップが、事実を伝える、でした。
フィードバックを受けることに最初はドキドキでしたが、慣れてしまえば、自ら積極的に聞きに行くようになります。
改善ポイントが早くわかれば、その分早く改善もでき、正式な評価がより良くなるという高循環になるので。
フィードバックではなくフィードフォワードと呼ぼう、だったり、フィードバックはギフトのようなもの、と書かれているようなものも見ます。
私にとってフィードバックは、成長の種、をもらうようなものです。
苦い経験
今でこそ、こんなことが言えるようになっていますが、
若い頃に初めて、いわゆる改善してほしいフィードバックをもらった時は、
3ヶ月くらい悩みました。
評価のミーティングで、
「年初に、今年は△△したらと伝えてましたが、やらなかったですね」
と伝えられました。
そのとき伝えられたのは、これだけではないのですが、この1文で頭の中が真っ白になって、その後のことは、その時は、しっかり受け止められなかった感じです。
実は、確かに年初に、「△△したらいいんじゃない?」と言われたことは覚えていて、当時マネージャーが担当していた業務だったので、自分としてはステップアップになり、ワクワク・ドキドキしていました。
その後、待てど暮らせど、マネージャーからは、その業務をどうやろうか、といった連絡は来ません。私は、どうなんだろうなと思いながらも、粛々と担当業務をし、1年ただ待っていた結果、前述のようなフィードバックをもらったのです。
私からすると、
それはマネージャーが「じゃ、どうしよう」とフォローすべきだったのに、それがなかったではないですか
みたいに当初思っていたんです。
ただ、時間をかけて、「確かに言われた。それをやらなかった」ということを悶々とながら、振り返り、考えていく中で、
指示を待つ、という受け身の段階ではもうなく、
自ら意図を確認しにいく必要があったんだ
待っているのであれば、次の役割 (リーダー) にいくことはないんだろう
という考えが、ふっと、おりてきました。
フィードバックを受ける時には、まず受け止める。伝えられていることの本質はなんだろう、と考える。
この経験をした後は、フィードバックをもらうことは怖くなくなりました。
長くなりましたので、次回、フィードバックをする際に気をつけたいことについて書きます