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『侍タイムスリッパー』
誰が言ったか「購買とは投票である」
投票しようと思って観に行った映画だ。
単館上映から始まって日本全国の大箱でロングランを決める!
その逸話だけでも痛快ではないか!
しかも、主人公は会津藩士。
長州藩士を討つために暗闇に身を隠すという役どころ。
大学に入学した時、互いの出身地を披露し合う機会がよくあった。
「福島出身です」と名乗った私に
『なんだ賊軍か』と言ってくれた奴がいた。
長州(山口県)の出身だった。笑
後に、結婚式のパーティで司会を務めてくれた生涯の友である。
映画館で、「叩き切ったれ!」と思いながら観ていた。笑
時代劇にはとんと興味のなかった私だが、実に面白かった。
この映画の制作者たちに、次回作の制作費がストックされますよう。
投票して良かった!
小さくだが、映画チラシには「制作費2600万円」と書いてある。
安田淳一監督はインタビューに
「東映の皆さんの心意気に助けられて。僕の預金1500万円、文化庁の補助金600万円、スポーツカーを400万円で売り、製作費2500万円をつくりました」
と述べている。
本当か!と疑うくらい安上がりな映画である。
それでこんなに面白いんだから、1票を投じるしかない。
シナリオが面白くて、役者が良い。
そいえば、アカデミー視覚効果賞と取った「ゴジラ -1.0」の制作費が15億円とか。
アメリカでは「そんな低予算で!」と驚かれたそう。
侍タイムスリッパーをアメリカ人にも見せてあげたい。
「ハリウッドを走ってる高級スポーツカーより安い映画あります」
江戸時代から、現代の東映の時代劇撮影所にタイムスリップしてしまった侍は、
からまれていた女性を助ける主人公のイケメン剣士に、頼まれてもいないのに
「助太刀いたす!」と刀を抜いてしまう。
助監督から「おい、なにやってんだ!お前」
と叱られ、戸惑う図。映画館で爆笑が起きるシーンだ!