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『天才による凡人のための短歌教室』|「凡人」のまま楽しむ

木下龍也『天才による凡人のための短歌教室』を読んだ。

短歌を詠みたいという気持ちが高まっていた時にちょうど書店でこの本を見つけ、「この本を読めば良い短歌が詠めるようになるかもしれない!」という期待を込めて購入したのだが、良い意味で裏切られた結果となった。

この本、短歌教室という割には、当たり前のことしか書かれていないのだ。

当たり前のこと「しか」というのはちょっと盛り過ぎた。でも、「テレビを観ろ、新聞を読め。」とか、「たくさんつくれ」とかはいい例だが、作歌以外のことにも言えるような当たり前のことがたくさん書かれている。

だから、作歌だけではなくて、クリエイティブな活動をしている人であればプロアマ問わず誰にでも「刺さる」本なんじゃないかと思う。

また、タイトルに「凡人のための」とあるように、裏技的なことは一切書かれていない。地道に積み重ねていくことを前提とした、まさに「凡人のための」本だと思った。

短歌以外のことにも通じる心構えとか、考え方とかが中心ではあるけれど、第4章の推敲編なんかは実際に他人が作った短歌を推敲しながら解説されているので、実践的な考え方もしっかり書かれている。

短歌を詠んでみたい、今実際に作歌をしているという方はもちろん、小説や漫画や絵や作詞・作曲など、何かしらの創作活動をしている方皆さんにお勧めしたい本だった。






余談だけど、実際に作歌も始めてみた。定期的に『天才による凡人のための短歌教室』を読み返しながら、作歌を楽しんでいきたいと思う。


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こ林
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