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『あなたを待ついくつもの部屋』角田 光代



本のサイズ感とメルヘンな装丁が可愛い。

楽しみにしていた角田さんの新作は3つの帝国ホテルを舞台に織りなす掌編小説。
一話が5~6頁ほどで42編が収録されている。

ホテルにはドラマが一杯。
ノスタルジーを感じるものから家族の秘密まで盛りだくさんな内容。

掌編だが景色や人物の表情まで浮かんで来るのは、角田さんの洗練された筆致ならでは。

特に印象に残った作品は
「母と柿ピー」「月明かりの下」
「父の秘密」「私のはじまり」
「もうじき会える」。

余韻に浸る間もなく場面が切り替わってしまうので一気に読むより隙間時間や外出のお供に最適。





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