『夜更けより静かな場所』岩井 圭也
岩井圭也氏への好きが加速した。
途轍もない衝撃を受けた『文身』以来、大注目している作家さん。
作風はソフトなものから重厚な作品まで幅広く、引き出しの多さに毎回驚かされる。
本作は『文身』の重厚さは鳴りを潜めているが、ソフトな語り口の中に、刺さる言葉がたくさん散りばめられていた。
古書店で深夜に開かれる読書会。
この場所に集う男女六人の表情や仕草までが脳内で再生されるほど人物描写が秀逸。
それぞれのエピソードへの吸引力も半端ない。
本を愛する気持ちが伝わり、この本に出逢えて良かったと心から思えた。
読後は幸せの余韻が残る。
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拙い記事を読んでくださってありがとうございます💗