いつの時代も同じようなもの ”高慢と偏見”
お久しぶりです。
今日はジェーン・オースティンの『高慢と偏見』を読んだ感想を書き認めたいと思います。
高校、大学と読書から遠ざかっていた身でしたので、500ページにも及ぶ読書は少し億劫になる部分がありました。しかし、ジェーン・オースティンの作品にはいつか手を出したいと思っておりました。大学生という溢れるほどの時間を持て余しているこのタイミングで読むことにしました。
イギリスの片田舎に住む上位中流階級のベネット一家。お隣のネザーフィールドに感じの良いビングリー氏が引っ越してくることで物語は動き始める。ジェインとビングリー氏、エリザベスとダーシー氏、彼女彼らを取り巻く様々な感情。すれ違いだらけの彼らの関係はどうなっていくのか。
ひとことで表すならば、感情の変化が繊細に描かれている作品だ、です。
どうしてそんなにリアルに描写されているの、と聞きたくなるほど緻密に綺麗に描かれています。本当に驚いたのは、主要な登場人物たちの思いもひしひしと伝わってくる、という点です。わたしはダーシー嬢やビングリー嬢の気持ちにうんうんと頷きたくなるような気持ちでした。特に、ずっとダーシー氏を慕い想ってきたビングリー嬢の嫉妬に溢れる気持ちに同情してしまいつつ、行動には呆れてしまいました。感情描写ではない部分でも、行動の裏にある思いがとてもよくわかりました。それは、いまと変わらない行動心理が多いからなのでしょうか。慕っていた男性が他の女性に夢中だから気を引くようによりたくさん話しかける、私も中学生くらいの時はしていたかもしれません☺︎。嫉妬すると誰だって、私を見て!って言いたくなっちゃうと思います。嫉妬というものは、そういうものなのですから。時代は変わっても、嫉妬という感情は何も変わらないのでしょうね。
ビングリー嬢に大共感してしまっていましたが、やはりこの物語の醍醐味は姉妹の上の2人と2人の紳士の恋と愛の行方ではないでしょうか。素直に惹かれ合うジェインとビングリー、お互い反発し合うエリザベスとダーシー。お互いを想う気持ちはあるはずなのに、嫉妬心から引き裂かれ、良かれと思った行動が裏目に出てしまったり、カッとなって強い言葉を発し相手を傷つけてしまったり。身分の差という私たちには想像もつかない違いはあれど、今の恋愛の形と何ら変わらない悩みがこの物語には溢れています。
愛と恋の形はいつの時代だって同じ。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
できるだけネタバレをしないように書きたかったのですが、グチャグチャで書きたいことが何ひとつ書けなかった気もします。
また今度加筆修正するかもしれません。
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