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詩「ロード・ショウ」
伸ばしきった前髪を
掻き分け覗く日常は
全てが甘く色褪せて
白熱灯のようにちらつく
じぃ、ち、ちちち。ち。
やさしい夜と地続きの、
朝の冷えた空気が好きで、
甘露に肺を浸して、息を、
確かめながら、瞬き、暗転。
フィルムの継ぎ目の雑音を
指の腹でこじ開けてみれば
それが傷跡だったとも知らず
頭の中で、赤が垂れる
つぅ、た、ととと、ぱた。
耳を伝うは点滴の管、
脳幹を突く、祈りのことば
爪
伸ばしきった前髪を
掻き分け覗く日常は
全てが甘く色褪せて
白熱灯のようにちらつく
じぃ、ち、ちちち。ち。
やさしい夜と地続きの、
朝の冷えた空気が好きで、
甘露に肺を浸して、息を、
確かめながら、瞬き、暗転。
フィルムの継ぎ目の雑音を
指の腹でこじ開けてみれば
それが傷跡だったとも知らず
頭の中で、赤が垂れる
つぅ、た、ととと、ぱた。
耳を伝うは点滴の管、
脳幹を突く、祈りのことば
爪