
探究学習はなぜ必要なのか?
現行の学習指導要領では、探究学習が重視されています。
不確定で先の読めない社会においては、『生きる力』を身に付ける必要があり、そのための思考力、判断力、表現力を探究学習によって身につけていこうとするものです。
そして、私も生徒に勉強を教える際には、探究の姿勢を意識して指導しています。
私が探究学習を重視するのには、理由があります。
それは、知識偏重型の学習だけでは、社会に太刀打ちできないからです。
私は中学高校と、テスト勉強に関してはかなりやっていたと思います(高校はそうでもなかったかも…)
ただ、良い成績を取ろうと、テスト範囲をひたすらやり込みました。
実際、テストでは良い点数が取れていた方でした。
しかし、それは正解がある問題を解くのが得意だっただけだと、大人になってから気づきました。
実社会に出ると、正解のない問題がたくさん降りかかってきました。
知識を身に付けるのを目的とした勉強をしてきた私は、知識を知恵に昇華させる方法も知らず、次々と起こる問題にただただ翻弄されるがままでした。
そして今となって、自分の今までの経験(思考の積み重ねだったり、行動の積み重ねだったり)から、自分なりの答えを出し、行動して、解決していくことが大切なことだったんだなあとあのときを振り返って思います。
それは知識一辺倒の学習では、身につけることはできません。
社会では、正解のない問いを自分で調べ、考え、答えを出していく力、つまり、探究力が必要です。
テストで良い点を取って、偏差値が上がっていって、知識が数字に変換されていくのを見るのは、楽しいことです。
でも、それで、終わりにするのではなく、学んでいる事柄の背景を知る、学んでいることを実生活に応用する、そういう学習の仕方が、とても大切であると思います。
指導者として、テストや受験を乗り越えるためだけの勉強ではなく、実社会に出たときに、自分で自分の道を切り拓いていける学力が身につけられる勉強を教えていければと思います。