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本との付き合い方
この4年で、読んだ本の量が減りました。
2021年 121冊
2022年 109冊
2023年 57冊
2024年 33冊
「趣味は?」と聞かれれば、「読書です」とこれまで言ってきましたが、果たして本当にそう言えるのか?と自分でもおこがましい気がします。
一方で、本屋や図書館など、本がたくさん並んでいるところに行くのは楽しいし好きです。
なぜ好きか?
それは、訪れるタイミングによって、出会う本が違うからです。目につく本が違うのです。おそらくその時のコンディションにもよりますが、興味や関心のアンテナがどこに立っているか?によって、集まってくる情報が無意識のうちに違うからなんだと思います。
ふらっと歩いて目についた本や気になった本は、おそらくその時の自分に必要なもので、出会うべくして出会った本だと思います。なので、私は試してみるようにしています。根拠はないですが、そういう自分の感覚や運命的な出会いみたいなものは、信じてよいと私は思います。
今年2025年に入って最初に訪れた本屋で出会った、今年最初の本。
そこに、本との付き合い方について、次のように記されていました。
・本を読んでも、自分の悩みを解決できるとは限らない
・「自分は、こういう時には、こうした」という経験を重ねていくことこそ貴重
・覚えることが大事なのではありません。それより重要なのは「覚えようとすること」を通して、心を広く健やかに保つことなのです。
・自分自身の物差しで何かを覚えたり、知識を吸収したりすることを楽しんでいきませんか。
自分を振り返ってみると、本をたくさん読んでいた時期というのは、インプットに少し寄りすぎていて、本を読むことが目的化していたように思います。もともとは本を読んで新たな発見や気づきを得たいから本を読んでいたのに、読んだ本を増やすために本を読むようになっているような面もあったのかな、と思います。その結果、自分の考えや行動には大した変化もなければ広がりもない。変わっても長続きしなかったんですよね。インプットして学ぶことも大切ですが、学んだことで自分で考えたことを他者に伝えることが大事だと思います。
自分の感覚や好き嫌い、興味関心、発見、ルール・・・など、周りと比べて合わせるのではなく、自分のやり方を信じて大切にすることも良いのではないか。「~ねばならない」から解放されることもまた、大切だと思うのです。
最後に、秋田さんが本の中で紹介されていた、外山滋比古さんの言葉を引用します。
本に執着するのは知的ではない。ノートをとるのも、一般に考えられているほどの価値はない。
本を読んだら忘れるにまかせる。大事なことをノートしておこうというのは欲張りである。
心に刻まれないことをいくら記録しておいても何の足しにもならない。
読書を通じて自分の中に残るものというのは、様々な食材をザルに入れて、洗ったり振ったりしていくうちにザルの中に残ったものに似ているのかもしれません。自分の中にあるザルの網目は、大きいのかキメ細かいのか。