公開するのも恥ずかしくて読まれたくない記事
「ママ、おしっこ」明け方、四年生の次男がわたしに静かに声をかけた。
四年生にもなってひとりで行けないの〜?と心の中でボヤく。「トイレ?」と聞き返した。
「ううん、漏らしちゃった」
なぬーーーーっ!!
一気に目が覚める。
「トイレに行く夢見たら、お布団だった」テヘペロみたいな表情で次男がいう。
テヘペロじゃねーよと心で悪態つきながら、お漏らし処理を淡々とこなす。
なつかしい、何年ぶりのお漏らしだ?と思いながらも気持ちよく寝ているのに起こされて不機嫌なわたしは、毛布は起きてから洗おうとお風呂場にペッと投げ捨てて次男とまた寝た。
始発からバスが止まったため、仕事は自宅待機となる。よし、お漏らしのあと処理ができる、とホッと胸を撫でおろしながら、お風呂場に投げ捨てた毛布とタオルを次男と一緒に洗う。
風もまだ強くなく、なんなら晴れ間さえ見える。洗濯物も一気に片づけようと、サッサと洗濯機を回していく。
ハタと気づく。子どもたちのオヤツを買い忘れていたことに。これは我が家では大問題だ。
「オヤツを食べたい!」「オヤツをくれ〜」とピーピー鳴く小鳥のほうがまだマシだ。どちらかというとイノシシのように突進してくるのだから。
よし、まだ晴れ間が見えるいまのうちにとみんなでスーパーに行ってみた。
一番近い徒歩3分の近所のスーパーは閉まっている。バスすら止まったのだからそりゃそうだ、と思いながらも次のスーパーへ。
よっしゃ〜開いてるではないか!でも駐車場は車がいっぱいで止められず、次のスーパーへ。
たしか昨日の買い出しでもスーパーめぐりしたなと思い出し、なんて効率の悪いわたしとボヤく。
次のスーパーも開いていて、しかも夜の10時まで営業すると書かれていた。スゴすぎる。
買い足りなかった食材も買い足し、子どもたちのオヤツもたくさん買い込んだ。これでもうブーブー文句をいわれることもなく大丈夫なはずだと意気揚々と帰宅途中、夫がいう。
「めずらしくビール買わなかったね〜。昼間っから飲めるチャンスと飲むのかと思ってた」と。
あとで買うよ〜と返事をし、家につく。
家についたらついたで、あと一回洗濯まわせば全部終了だ〜と余裕ぶっこいてた。洗濯なんて一時間もかからない。
そのとき夫がまた声をかけた。
「職務経歴書書きたいから、パソコンでフォーマットをダウンロードできないかな?」と。
夫は転職予定で、面接もまだ受けてないが合格が決まっている。いまの職場にも辞めることは伝え済みだ。だが、転職先から職務経歴書を出してほしいといわれていると。
パソコンはそこまで詳しいわけではないが、仕事上いつも使っているので、夫よりは使いこなせると思っている。いや、実際そうだ。
前使っていたパソコンにはたしかフォーマットは入っていたが、そのパソコンが使えなくなり新しいパソコンになってからWordすら起動させたことがない。
パソコンを開きWordを起動させるも、なぜかうまくいかずエラーばかり。これを直すために四苦八苦するもどうにもならず、もともとパソコンに入ってた簡易的なWordに似たソフトを使うことにした。
そもそも無料のフォーマットが溢れる世の中である。
ありがたいことに、そこかしこにダウンロードできるフォーマットがたくさんあったのだが、わたしが求めてるようなシンプルなフォーマットが見つからない。
であれば、つくるか、と、超シンプル職務経歴書を作成して夫にこれでいいか確認したら、OKだった。そこに夫が自ら入力していくだけだ。
そこに気を取られすぎてすっかり忘れていたのが、洗濯物だ。
コインランドリーに持って行こうと思ってるのだが、職務経歴書をつくるのに時間がかかっていつの間にか外は大荒れだ。
これは危険が生じるレベルだろう。どうする?
いや、行くしかない。明日にはもっと大荒れになる予報だ。外に出られるのは今日までだろう。それにビールも買い忘れてるではないか。
あれ?でも、うちから一番近いスーパーは閉まっている。ではわたしは、いったいどこにビールを買いに行こうとしてたのだろうか?
「ねぇ夫さん、わたしはどこにビールを買いに行こうとしてたのかな?」率直に聞いてみる。
夫との会話は「あれ」で通じることが多いからか、こんなポンコツ的な質問も夫ならきっと答えられるはずだと期待を込めて聞いてみた。
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