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英語を探せ#40-不倫の男女出会いと別れ

 安心してください。映画の話です。「マディソン郡の橋(1995年)"The Bridges of Madison County"」をNHK-BSで見ました。米国アイオワ州の片田舎での4日間の不倫での出会いと別れの映画です。当時アメリカで大ヒットしました。
 監督兼主演クリント・イーストウッド(Clint Eastwood, 1930-)と主演女優メリル・ストリープ(Meryl Streep, 1949-)での作品です。また女主人公は第二次世界大戦後のイタリアから米国への戦争花嫁だったのです。日本と同じようにイタリアにも戦争花嫁がいたのです。
 映画の背景、アイオワ州の片田舎の雰囲気、女性は良妻賢母であるべしという "American Family Ethic"「米国の家庭倫理」は現在の米国とは思えないものです。日本の昭和時代のようです。意外でした。
 恋愛映画ですので、愛の英語が満載でした。まず母から娘と息子への遺書での愛の伝言です。
「私は心からあなたたち二人を愛しています。この人生で幸せになるために、やるべきことをしてください。そこにはたくさんの美しさがあります」"I love you both with all my heart. Do what you have to, to be happy in this life. There is so much beauty." 二人の子供への遺書にある言葉です。子供に残したい言葉です。
 不倫劇ではまずは 「連れて逃げて」"Take me somewhere." 
「いかないで」"Don't leave me alone." 古今東西の恋愛劇の常套句もでてきました。

"Love won't obey our expectations."「愛は期待には従わない」しかし冷静に考えると、この恋はうまくいかないことに気づくのです。恋の情熱から冷静さへの心の揺れ戻しが、メリル・ストリープの名演です。フリーのカメラマンで独身の男には失うものがない。一方、女には16歳の娘と14歳の息子、そして退屈だが誠実な夫がいるのです。失うものは大きい。
"We are the choices we've made." 「私たちの人生は私たちの選択でできているのです」。そして別れを決断するのです。
"I want to keep it forever. Help me not lose loving you." 「永遠にこの恋を、あなたを愛し続けたい。あなたへの愛を失わないようにしてほしい」。女は別れをそっと切り出すのです。今後を考え冷静になるのです。賢明な選択です。
 シェークスピアの恋愛劇や近松文左衛門の心中ものだと悲劇が待っているのですが。古典的恋愛と違う映画でした。この映画の特徴です。イラストはMage.spaceでAI生成しました。


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