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生活はダサいもの?〜『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』の感想

センセーショナルなタイトルで著者は原田ひ香さん!これは絶対に面白いと思って気になっていました。図書館で予約してやっと順番が回ってきて読んだので感想です。

内容

実家から届く荷物を中心に起こるエピソードをまとめた短編集。一つ一つは独立しているけど、たまに登場人物がリンクしている話もあります。家族の優しい思いが詰まった作品です。

流石、原田さん

ランチ酒シリーズを読んですっかりハマった原田ひ香さんの作品。たまにどうしたの!?ってくらいダークな読後感の小説もあるけど、基本的にはハッピーエンドで前向きな気持ちになれます。今回noteを書くにあたって何で好きか考えたら、人間関係の「あるある」に共感できるのと肝になる描写(今回だと小包のダサさ)がパッと頭に浮かぶからじゃないかと思います。

小包拒否派

今は北海道の実家にいるので荷物を送られてくることはないのですが、3年前までは東京で一人暮らしをしていました。上京してから数々のダサい小包が実家から届きました。嬉しくもあったけど家にいないことが多く受け取りが大変で断りました。

断ったことを悪いとは思っていないけど、もう少し頻繁に帰省したり連絡したりとコミュニケーションを密にとっても良かったかな?と思っています。荷物は親の思いを形にしたものだから、「大丈夫だよ、元気だよ」って伝えてあげていたら良かったのにと思います。

生活はダサい

どんなにインテリアにこだわっても、どこかダサい部分って生活していると出てくると思います。インスタでスキのないインテリアの人も見えない部分はダサいに違いない(想像です)。完全ではない部分=ダサさがあると人間ってホッとできるのだと感じます。

実家に住むと統一感のないインテリア、業者からもらったカレンダー、ダサいものがたくさんあるけど悪くないって思えるようになりました。(自室は素敵にしたいけど)あまりにも見すぼらしいと悲しいけど、完璧じゃないのも落ち着くのかも。

まとめ

母と娘のやりとりがほとんどで父の存在がほぼなかったのが残念です。母親がメインになって送るかもしれないけど、父親が無関心ってことはあるのかな。父チョイスのダサグッズも見たかったです。

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