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ミっちゃんいつもさんきゅーな

ミっちゃんいつもありがとう。

僕の知らないところで僕を支えてくれていたんだね。

ミっちゃんがいないと僕は生きていけない。


え?

別に自分の為にしてることだから気にするな?

なんてカッコいいんだミっちゃんは。

感動したよ。


僕にもそんな献身的なことができるだろうか。

これからもついていくよ。

僕に何かできることがあれば遠慮なくいってね。


え?

何にも考えずに栄養たっぷりの食事をしてればいいって?

そんなに優しくされちゃ僕 泣いちゃうよ。

あくまでも僕のことを一番に考えてくれているんだね。


わかった。


もりもり食事してミっちゃんに栄養を送るね。

だからミっちゃんは例のアレを頼むね。

僕はアレがないと生きていけない身体なんだ。

ミっちゃんが悪いんだからね。


え?

キモいって?

ハハハ。

やだなぁミっちゃんはツンデレなんだから。


今日も疲れたからアレお願いね。

アレだよアレ


ATPだよ。


ほんとすごいよねATPは。

これさえあればなんとかなるもんね。

現物は見たことないけれど。

なんならミっちゃんも姿を見たことないけれど。

照れ屋さんだもんねミっちゃんは。


え?

ミっちゃんミっちゃん馴れ馴れしい?

一緒に住んでるんだからいいじゃないか。

僕とミっちゃんの仲でしょ。

今さらミトさんとかコンさんとか言われてもよそよそしいでしょ。


ねぇところでATPってなんなの?


ん?

アデノシン三リン酸?

は?

なんだそれ気持ち悪い。

ひとつも理解できない。

そんな聞き馴染みのないもので僕は生きているのか。

全然実感がわかない。

でも語呂だけはいいのは理解できた。


そんな貴重なATPを作ってくれるミっちゃん。

ATPの材料を提供する僕。

主従関係はどうなっているのか。


どちらが主なの?


にわとりが先かたまごが先かに似ている。

でも僕は圧倒的に不利。

だって僕の自我が生まれる はるか以前からミっちゃんは仕事をしているはずだ。

細胞が分裂を始めたぐらいから働いてるんじゃない?細胞のひとつひとつにいるんだよねミっちゃん。

いったい何億何兆のミっちゃんがいるんだろう。

数でも圧倒的に不利。


しかも僕は栄養材料を提供する。

ミっちゃんはそれを使ってATPを作る。

これってさぁもしかしてさぁ。

ミっちゃんのう◯ち?


ミっちゃんには必要ないんだよねATP。

僕はミっちゃんのう◯ちで魂を燃やす。

なんだか哀しくなってきた。


もうミっちゃんなんて呼ぶのはやめよう。

ミトコンドリアさんとお呼びいたします。

これからもよろしくお願いいたします。


ではまた。


エッセイ要約
「細胞にはミトコンドリアってのがいてエネルギーを作っているんだって。すげぇ」




次回予告(ウソ)

「ミトコンドリアに名前をつけはじめるが10個で断念」

の巻き。

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