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【医師コラム】医師が解説 いい歯のために
全身の健康は、口もとから! いい歯で過ごすための「7つの習慣」
鏡を見て、自分の歯に自信はありますか?
白い歯の人を見るとうらやましくなりますよね。歯が輝いていると相手に好印象を与えやすいことがいわれています。
しかし、歯の重要性はそれだけではありません。実は、歯の健康は全身の健康と密接に関係しているのです!
今回では、全身の健康を保つための歯の役割と重要性、そして健康な歯を維持するための口腔ケアについてわかりやすく解説していきます。
■歯と全身の健康はつながっている
実は、さまざまな所で口腔内の状態がよければ、全身の健康にもつながっていることがわかっています。
① 歯の健康と高血圧
② 歯の健康と心臓病
③ 歯の健康と糖尿病
④ 歯の健康と認知症
■いい歯で過ごすための「7つの習慣」
では、いい口腔環境にするにはどうすればよいのか。まずは以下の「7つの習慣」から試してみましょう。
① 毎食後、歯磨きをする
歯の健康といえば「歯磨き」ですね。歯に食べかすが残ると、歯周病菌が繁殖する原因になります。
まずは食後30分以内を目安に、歯ブラシを使って丁寧に歯を磨き、食べかすや歯垢を落としましょう。歯ブラシは、毛先が開いていないか定期的に確認し、新しいものと交換するようにしましょう。フッ素配合の歯磨き粉を使うと、虫歯予防に効果的です。
② 歯間ブラシやデンタルフロスを使う
糸ようじを1回でも使ったことがある方はわかりますが、歯磨きだけだと、意外なほど歯の間に歯垢がたまっています。
そこで歯ブラシだけでは落としきれない、歯と歯の間の汚れを、歯間ブラシやデンタルフロスを使って取り除きましょう。歯間ブラシは、歯茎を傷つけないように、自分に合った適切なサイズを選ぶとよいですね。
デンタルフロスを使う際は、歯に沿わせて優しく動かし、歯茎に負担をかけないように注意してください。
③ 定期的に歯科検診を受ける
少なくとも半年〜1年に一度は、歯科医院で検診を受け、歯石の除去や虫歯のチェックをしてもらうとよいですね。
定期的な検診は、歯周病や虫歯の早期発見・早期治療につながります。また、歯科でしかなかなか取り除けない歯石の除去や、より効果的なブラッシング指導を受けることもできます。
④ バランスの取れた食事を摂る
もちろん歯の健康には食事もかかせません。
特定の食品に偏らず、様々な栄養素をバランスよく摂取しましょう。
カルシウムやビタミンDなど、歯や骨の健康に必要な栄養素を積極的に摂るように心がけるとよいですね。
もちろん砂糖の多いお菓子やジュースは、虫歯の原因となるため厳禁です。また、よく噛んで食べることで、唾液の分泌が促進され、虫歯予防に役立ちます。
⑤ タバコを吸わない
タバコは、歯周病や口内がんのリスクを高めるため、吸わないようにしましょう。タバコを吸う人は、歯茎の血行が悪くなり、歯周病が進行しやすくなります。事実、アメリカCDCでは、タバコと歯の健康について以下のように発表しています。
● 現在喫煙している20〜64歳の成人の40%以上が虫歯にかかっていますが、喫煙したことのない成人では虫歯はわずか20%であった。
● 65歳以上の成人でタバコを吸う人は、タバコを吸わない人に比べて虫歯が治療されていない可能性が2倍高い。
● 現在タバコを吸っている65歳以上の成人の約43%が歯を全て失う。
タバコほど歯の健康に悪いものはないのです。またタバコは無煙のものであっても、口腔がんや頭頸部ガンのリスクも高めてしまいます。
(参照:CDC [Tobacco Use and Oral Health Facts] )
https://www.cdc.gov/oral-health/data-research/facts-stats/fast-facts-tobacco-use-and-oral-health.html
⑥ ストレスを溜めない
ストレスは、免疫力を低下させ、歯周病を悪化させる要因となります。緊張する時に活性化する交感神経がONの状態が続くと、唾液の分泌が低下し口の中が乾燥し、虫歯や歯周病になりやすくなります。
そのため、適度な運動やリラックスする時間を取り、ストレスを解消しましょう。十分な睡眠をとることも、免疫力アップに繋がり、歯周病予防に役立ちます。
⑦ 口呼吸をしない
寝ている間、みなさんはいびきや口呼吸をしていませんか?
口呼吸は、口の中を乾燥させ、虫歯や歯周病のリスクを高めます。鼻呼吸を意識することで、口の中の乾燥を防ぎ、唾液の分泌を促進しましょう。鼻がつまりやすい方は、鼻の治療もした方がいいかもしれませんね。
歯の健康は全身の健康にもつながります。ぜひ歯の健康を保つ「7つの習慣」から初めて、歯から健康を守っていきましょう!