5/20「自分向けの言葉、他者向けの言葉」
私は、自分に甘い表現が苦手である。
例えば「ストレス」「がんばりすぎる」「真面目すぎる」「手を抜けない」「コロナ疲れ」「繊細さん」などの言葉は日常に溢れているが、他者を励ましたり認めるときに使う言葉であり、自分に使うのは甘えに感じる。
パターンA
①仕事のストレス溜まりすぎて体調崩しちゃった
②がんばりすぎないようにしないと…
③私は真面目すぎるから手を抜けないんだよね
④コロナ疲れもあると思う
⑤繊細さんだから気疲れしやすくてさ
文字にするだけでゾワゾワする。自分に甘すぎるし、そんな自分に酔ってるようにも見える。
一方、これらを他者への言葉に変換してみると、普通の会話となる。
パターンB
①ストレスで身体壊しちゃった?
②がんばりすぎないようにね
③あなたは真面目すぎるから適度に手を抜きながらやっていこうよ
④ここ数年はコロナで環境の変化もあったしね
⑤繊細さんなんだね、無理しないようにね
では、自分自身を表現するには、どのような言葉が適切なのか。
パターンC
①最近仕事が忙しかったので身体が追いつかなかった
②張り切りすぎちゃってたかもしれない
③要領良くこなせるようになりたいな
④コロナ禍の生活って以前より疲れるよね
⑤細かいことに気付く几帳面な性格が私の強みです
文脈的に⑤がだいぶ強引ではあるが笑、表現は自然になったように思う。
自分を大切にすること、自分の弱さを認めること、自分を優しく抱きしめてあげることは、大切だ。
しかし、それは自分との対話であり、他者を巻き込んで行うことではない。
情緒的で耳障りの良い言葉で自分を表現すると悦に入ることができて、気持ちが良い。
辛いとき、悲しいときに、涙を流しながらうっとりと行うオナニーが気持ち良いのと同じだ。
他者を巻き込まず、自分だけで行うべきことなのだ。
しかし、「他者の弱さを表現する言葉」と比べ、「自分の弱さ表現する言葉」は、Tipsが少ないように感じる。
ひとりでうっとり悦に入るオナニーではなく、コミュニケーションとしての自分の弱さを表現する言葉を、私は誰かに教わったり本で読んだ記憶はない。
つまり、昨日書いた「SOSの出し方」が分からないのも、ここに繋がるのではないか。