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ナースウェア国内市場にクラシコを認知させる「施策と検証結果」を公開。ゼロイチフェーズの醍醐味とは。
医療従事者向けの「おしゃれな白衣・ナースウェア」を展開するクラシコの法人営業が急成長しています。その前線で活躍する営業チームは日々どのような想いで活動しているのでしょうか?
2021年3月に公開した前回の記事から3ヶ月。
日々の具体的なアクションから検証結果も含め、チームでの活動内容を法人営業責任者の谷口にインタビューしました。
ナースウェア市場に認知を促す「3つの施策」
──前回のインタビューから3ヶ月が経ちました。BtoB営業部の進捗状況はいかがでしょうか?
私たちは「クラシコのナースウェアを、病院の看護部に、ユニフォームとして一括導入していただくこと」をミッションに活動しています。そこには2つの課題がありました。
1つは、コロナ禍で大変な状況にある病院に対して、積極的な訪問営業が難しいこと。もう1つは、リース契約の更新時期が合わないと商談につながらないという点です。病院はリネンサプライ業者と3~5年のリース契約を結び、ナースウェアを一括導入するという背景があるため、タイミングが重要になります。
前回はその解決策として、非対面(オンライン)での「商談数」「成約率」を上げるための施策をお伝えしました。あれから3ヶ月が経ち、改善活動の成果が見えてきました。
医療業界ではまだまだ珍しい「法人向けサイト」の完成と、ウェビナー施策の向上、郵送DMの返信率改善。この3点の進捗について今回お話できると思います。
──法人向けサイトが業界的に珍しいとはどういうことでしょうか?
国内では、DX(デジタルトランスフォーメーション)が特に遅れているのが医療業界です。ナースウェアの病院一括導入を検討する際も、インターネットではなく代理店にメーカーのカタログを依頼するのが一般的です。
業界的にインターネットを活用した営業活動が珍しい背景には、そういった理由があります。
そこでクラシコでは、Webで情報収集をしてもらえる働きかけをスタート。現状は、チラシのQRコードからサイトをみてもらう導線を引いていますが、今後はコンテンツの拡充をしながら受発注のオンライン化を促していきます。
▲【ジェラート ピケ&クラシコ】法人向けサイト
──ウェビナー施策は、前回に比べ進展はありましたか?
前回は、初開催ながら100名以上の参加者をウェビナーに募ることができたというお話をさせてもらいました。参加者の満足度も高く、アンケートの結果にも反映されていました。
今回は、2回目の開催を終えたところですが、募集方法は同じにもかかわらず3倍以上のウェビナー参加者が集まりました。紹介や口コミが集客を後押ししてくれたようです。
クラシコはドクターに対しての知名度はあります。しかし看護部への認知はまだまだこれから。まずは知っていただける取り組みが重要だと考えていますので、この結果が得られたのは嬉しかったですね。
──人気のコンテンツですね。どんなテーマをお伝えする内容ですか?
ナースウェアの導入権限がある、病院の看護部のマネジメント層に興味をもってもらえるテーマを選んでいます。3回目の今回は「”叱りすぎ”が一目でわかるパワーハラスメント予防講座」のタイトルで講師の方にセミナーをお願いしました。
テーマ選びにも看護部のマネジメント層が抱える悩みやニーズに直結するものを選ぶほか、クラシコが「BtoB事業」に取り組む理由も絡めて企画しています。
「看護師の働くモチベーションを向上させるユニフォーム」
これが私たちがBtoB事業を始めた一番の理由です。クラシコの主力事業のDtoCに比べ、市場規模だけでいえば、BtoBは5~6倍の想定があります。つまり貢献できた場合には、病院の離職率等にも相応のインパクトが出せるはずなんです。
「クラシコ製品をユニフォームにした直後、難航していた採用が決まるようなった」という声もいただいております。これは結果的に、採用コスト削減にもつながる事例です。
耐久性や機能性だけでなく、デザイン性や着心地のよい素材を使ったナースウェアは、看護師のモチベーションを上げる。結果として採用率の向上や離職率の削減につながることを目指しています。
看護部との関係性を築ければ、クラシコの事業課題でもあった「リースの更新時期に合った必要とされる提案」をすることもできます。
大変な状況にある医療従事者の方々に負担をかけることなく、現場にとってより良い提案ができる営業体制を作っていきたいですね。
──営業施策の3つめ、郵送DMについても教えてもらえますか?
カタログにキャンペーンのチラシを同梱するのですが、毎回アイデアを実行しては返信率や反応の効果検証をしています。
キャンペーンというのは、個人購入ではなく病院への一括導入を検討してくれている方へ、トップスを1着プレゼントするというものです。興味のある方へはパンツも後日送り、上下で着てもらうこともあります。実際に仕事で着用いただけると、クラシコの品質を体感していただくことができるからです。
その後は、電話でフォローアップをおこない、検討が必要な場合には別品番のユニフォームを送りヒアリングを実施します。その過程で新素材のアイデアや商品開発につながるケースも珍しくありません。
ここ数ヶ月の取り組みで効果が高かったのは、営業メンバーの自己紹介レターと、お手紙を同梱した郵送DMでした。コロナ禍において非対面の営業活動をするにあたり、営業担当の顔や名前、パーソナリティーについて、また自分がお客様にウェアを提供することで何をサポートしたいか?などの想いについて開示しなければ、第一段階として信頼関係を築けないためです。
すると、以前までは直接お電話いただくことは全くありませんでしたが、このような取り組みを積み重ねていくことによって、直接の電話で返答をいただける数が劇的に増加しました。
その後の商談においてもクラシコへの期待値は高く、お客さまとの関係性を築ける方法の一つとして確立されつつあります。
個人ノルマは設定しない「チームKPI」戦略
──順調に営業施策を重ねているわけですが、チーム体制として変化したことはありましたか?
法人営業は「病院へのナースウェア一括導入」のほかに、AmazonやアスクルなどのWebサイトを通した「代理店経由の個人注文」があります。
前回との比較でいえば、代理店への営業を担当するアシスタントを増員することになっています。クラシコの事業全体が急成長しているため、1人体制では対応できなくなったためです。
私を除いた残り2名のメンバーは、商談化を目的としたリード獲得施策である「郵送DMやFAX、ウェビナーの運営」などのマーケティング業務と、信頼関係構築が目的の「リネンサプライ業者・代理店営業」を、それぞれ担当しています。獲得したリードについては、チームで担当を割り振り、商談設定を行っています。
──クラシコの営業職に興味がある方は「ノルマ」の有無にも関心があると思います。現状はどうなっているのでしょうか?
現時点では、個人で0からアポイントを取るスタイルではないため、個人ではなくチームでKPIを立てています。個別のプロセス管理はせず、チームのミッションと目標だけを掲げています。
チームとしては、週次で各施策の振り返りと改善策の検討を行い、対メンバーとは半期で設定した個人目標に対して月次で振り返りをしています。
気をつけていることは、Slackを使ったナレッジの即時共有ですね。それぞれに動くとナレッジがたまらないので、商談ログを始め、成功も失敗も記録することをチームで大切にしています。
──クラシコの法人営業ならではの特徴はありますか?
商談数の数も多くはなく、対面よりもオンラインの商談がほとんど。しかし時間に余裕があるかというと逆で、タスクに追われている現状があります。
リース契約は3~5年で結ぶことが多いので、商談開始から導入決定までのリードタイムが結果として長くなる特徴があります。また、病院側で好感触だった場合には次にリネンサプライ業者との具体的な商談へと移ります。話の進め方もそれぞれ異なるので、日々の業務量は想像以上に多いです。
営業メンバーはこれからも増やしていく予定なので、商談数を順調に増やしながら体制もより盤石にしていきたいですね。
国内300億円市場に向けた事業作りへ
──クラシコの営業職に興味をもっている方へ、メッセージをお願いします。
医療用ユニフォーム『ジェラート ピケ&クラシコ』は機能性・耐久性を持ちながら、 看護師が求めるファッション性と着心地を追求した商品です。
個人購入者向けにはPMF(Product Market Fit)を達成しているものの、病院一括導入では若干ニーズがずれる場合もあり、今後も商談を重ねながら検証が必要なフェーズです。
見方を変えれば、営業プロセスの構築だけでなく、商品開発のプロセスにも関われるのがいまのタイミングです。クラシコはこれまでも常にユーザーの声を聞いて素早く商品開発につなげることを強みとしてここまで成長してきました。
意見を集約させ、企画、実現させていくプロセスはやりがいがありますし、クラシコの法人営業としての醍醐味でもあると思います。
主力事業の「ドクター向け白衣市場」が、国内で60-70億円とされるなか、ナースウェアの国内市場は300億円と5倍近い可能性を秘めています。
今後の事業の柱を作り上げることに興味がある方とは、ぜひ一緒に頑張っていきたいですね。
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