3密音楽活動ノススメ その1「腹を決める!」
挑戦的なタイトルとも言えるかも知れない。違和感だらけのこの数ヶ月。この駄ブログでも再三伝えてきたが、コロナと上手く付き合っていくことを考える上で、ツィートしてみた。見事にいいね!がない笑
思ったことを伝えたつもりだ。タイトルと同じ趣旨だ。自粛警察さんに怒られるかも知れない。それでも、音楽を私から奪ったコロナを、許せない。ムカつく。腹が立つ。それにもう我慢の限界だ。
だから、3密音楽活動を、やる。やり切る。
課題は多い。しかし、突き進む意志と、適切な戦略があれば、やれないことはないはず。少し考えてみようと思う。
大前提:感染症対策は適切なのか
実はこれが一番難しい。メンバー、聴衆、ホールどれを取っても、100%は無理だ。その中で適切な感染症対策だと、どうすれば言い切れるか。
共通して、移動する際の感染リスクを避けられない。公共交通機関を使うな、というのが正しくなる可能性もある。
人については、一般的な感染症対策である「消毒」「検温」「マスク着用」「咳エチケットの徹底」だろうか。「手袋」等も必要かもしれない。万が一、誰かが体調が悪くなった場合の備えも必要か。ホールや演奏空間としては「換気」「消毒」「手を触れるところのリスク喚起」を求めたいところ。
課題1:メンバーは安全なのか
ここでいうメンバーとは、演奏者およびスタッフを含む。安全か安全じゃないかでいうと、100%の保証はできない。ステージ上でのアクリル板等の設置や、フェイスシールドもしくは楽器用のシールドや防疫カバーの必要性が出てくるかも知れない。アクリル板にしろ楽器用のシールドやカバーにしろ、響きに必ず影響が出るだろうから、演奏の違和感に繋がる恐れもある。オーケストラの場合、弦楽器奏者は管楽器奏者とのソーシャル・ディスタンスを言い始めるかも知れない。管楽器奏者としては、できればそれは言ってほしくないが。ともかく、チェコ・フィルのYou Tubeのような努力が、しばらく続くのだろう。
スタッフの安全も課題だ。マスクと手袋で、ある程度の安全は担保できるかも知れないが、声がけが必要なシーンを極力減らす工夫が必要だ。例えば、あいさつを減らす・無くすとか、作業のマニュアル化とか、デジタル化とか。意外と難しい。
課題2:聴衆は安全なのか
聴衆の3密を避けるシミュレーションをやった宜野座村がらまんホールのツィートを見た。400席に対して60席。その努力には敬意を評したいし、水を差すつもりはないが、正直言って、現実的でない。興行的にもNGだろう。アマチュアのような収益を度外視できる活動はともかく、お客さん入ってナンボのプロの音楽家に取っては、死活問題だ。
この画像通りに座っても不安だと思う人もいるはず。結局100%安全は有り得ないので、適切な線をどこに置くかだろう。そういった意味では400分の60はひとつの基準になるのかも知れない。
課題3:聴衆はわざわざ聴きに来るのか
統計的に正確かどうかは分からないが、仮に次のようなアンケートを取ったとしよう。
「オーケストラの演奏会が再開されます。感染症対策が適切になされている前提で、あなたは聴きに来ますか?」
A. 絶対行く
B. 迷うけどたぶん行く
C. 分からない
D. 迷うけどたぶん行かない
E. 絶対行かない
この記事を書いた時点ではC~Eが多いだろうし、感染情勢によって変わってくるかも知れない。回答Eの方はともかく、CやDの方にいかに足を運んでもらえるようにするか。それに尽きる。対策を適切にしていても迷っている、その理由は何か。
迷いの原因はまずコロナにあるだろう。かかるリスク、持っているかも知れないから伝染すリスク。リスクに対し反動的に一気に戻るよりは、希望的観測も含めて徐々に戻ることを期待したい。グラデーションで戻ってくるのではないか。不安な要素は尽きないだろうし、無理にお願いするのも違う気がする。これについては正しい答えを持ち合わせていない。音楽を糧としているすべての人々が、3密音楽活動に寛容になれるかどうか。寛容になれと強要してはならない。また、寛容であることを非難するべきではない。
課題4:ホール・ライブハウスは貸してくれるのか
K-1のときのような、訳の分からないことには、これからはならないと思いたい。損失補填のない中止要請はナンセンスだし、ホール側も固定費等最低限の維持のため、自粛はずっと続けられないだろう。自粛警察に気を遣わず、粛々と演奏活動を再開したいものだ。
ホール側もよく考えて欲しい。貸すときに感染症対策のガイドラインを提示するのはどうか。ホールの、それも公民館的なところから醸し出される事なかれ主義は依然あるが、ガイドラインの提示などで、社会としての文化活動の維持を標榜できるのではないか。もっと積極的な管理と運営をできるのではないか。あまり期待できないが、少しは期待する。
追記:ガイドラインの提示は文化庁より5月14日付けでありました。訂正します。ただし、期待には及ばずと言ったところでしょうか。詳細は3密音楽活動ノススメ その2にて
まとめ:腹を決める
ツラツラとそれなりに考えて書いたが、最後は、意志の話をしたい。突き進む強い意志、すなわち腹を決めることだ。「かかっても良い、うつされても音楽を楽しみたい」という意志を持って、音楽活動に邁進する。適切な感染症対策をした上で、だ。それでも非難を浴びる可能性はある。意志の力で撥ね退けられるか。
世間の目が怖くて、自粛警察が怖くて、感染者を出すかも知れないしできない、というのが現状だろう。または感染が怖くて誰かと一緒に演奏なんて、ちょっと怖い、と思っているかも知れない。
ではこのまま、テレ合奏とかひとりアンサンブルとか、無観客とかそういう活動だけやります、と言い続けられるのか。誰かに頼ることなく、一人でも多くの音楽家が、適切な感染症対策を取りつつ、腹を決めて、3密音楽活動を再開するしかないのではないか。
感染が指数関数的に広がることを分からない訳ではない。その感染者が出るかも知れないことをわざわざするのか、という批判は必ずあるだろう。その批判を、100%かわす方法があるのか。私はないと思う。だから、100%ではないけれど、適切な感染症対策によってリスクを最小限に抑え、そして何よりも、自由意志で音楽を楽しみたい。
私にも70を過ぎた母がいる。感染させて死なせるリスクを抱えている。そのリスクは私から伝染るリスクもあるが、他から伝染るリスクもある。私から伝染るリスクを最小限にしているのはもちろんだ。
それでも、音楽をしたい。楽しみたい。あのライブ空間から生まれる、まさに音楽の感染力はウイルス以上なのだ。
**人間は自由だ。音楽も自由だ。
3密音楽活動、やろうよ。**
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