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来週の相場見通し(2/17~2/21)①
1.はじめに
市場はトランプ氏の関税政策に少しづつ慣れてきたように思える。恐らく、米国企業決算が好調なため、「関税政策で輸入関税率が多少上昇したとしても、米国経済にはそれほど深刻なダメージにはならない」、あるいは「輸入企業が価格転嫁せずに企業努力で対応する場合も、大きな業績の悪化にはならない」と市場は織り込み始めたのではないだろうか?
市場は、そもそも関税政策にあまり詳しくない。従って、最初の段階では過剰に警戒をすることになる。しかし、ここまでのトランプ政権の関税との向き合い方を鑑みると、関税至上主義的な雰囲気はなく、トランプ政権は十分に戦略的に動いているように見える。従って、市場が過度に警戒する必要は今のところはないだろう。
今週の市場の関心は、関税から少し距離を置き、米国のインフレや経済状況、更にはウクライナ戦争の終結に向けた動きにシフトした。今週の経済指標を振り返りながら、市場の足元の状況を整理しよう。
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