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#65:超ズボラ会計士の家計管理

家計簿を継続できているという気付き

前回のnoteで自分はかれこれ5年近く家計簿を付けられていることに気付いた。飽き性であることを自覚しているので、5年近く「家計簿」などという細やかな継続が必要そうなものが続いているということに自分自身で驚いてしまった。

しかし、よくよく考えてみたら、僕の家計簿は細かな収支管理を日々行う必要のあるものではない。飽き性で細かいことが苦手な僕(※)が5年間続けられた家計管理法を紹介してみようと思う。

(※)あまりに細かいことが苦手で、仕事における経費精算や契約管理手続はだいたい途中でミスして事務方に怒られてしまう。そもそも公認会計士という職業に向いているのか問題がここでも発生する


個人的家計簿の付け方

では、僕はどのように家計管理を行っているか。これは、「月に一度、資産残高を棚卸する」方式だ。簿記の学習経験がある方には「簡単な貸借対照表(B/S)を作成する」と言ってしまったほうが早いかもしれない。

要は、日々の収支については無視し、ある時点(僕は月初)での資産残高を見に行き、その増加/減少によって、その月は赤字だったのか黒字だったのか、を把握している。

具体的方法

銀行残高:アプリ/通帳の金額をそのまま書き写す
金融商品(株や投資信託など):証券会社のウェブサイトにログインし、時価をチェック
DCやiDeco:金融商品と同様

だ。要は銀行残高や現金はそのまま、それ以外については時価をチェックする方式となっている。

長所①

この方式を取ることで、「それなりに短期間で手元に準備できる金額」がいくらか、を1ヶ月に1回把握することができる。DCやiDecoについてはすぐに現金化できないが、運用があまりに偏ったものでないか等を確認するために月1で確認するのはアリだと考えて、僕は金額を見に行く。

なお、「それなりに短期間で手元に準備できる金額」のため、僕は不動産などは当資産残高に含めていない。ただ、現状の総資産残高を知りたい欲求が大きい場合や、年に1回の「ガチ棚卸」等を考えれば、評価額調査を外注してその金額を把握するのもアリではないだろうか。

長所②

月1の資産残高チェックをするだけで収支の把握が可能だ。増えてれば収支はプラス、減ってれば収支はマイナス、ということになる。日々の収支を追わなくとも、1ヶ月を思い返せばある程度何に使いすぎたかとか何で節約できたかぐらいは感覚で分かる。

もちろん金融商品の時価は市況次第で変化するので、それを踏まえてどうなのか、というのを考えないといけない。ただ、「日々の収支を追う」ことこそが家計管理が続かないおおよその要因なので、これを取り払うのは重要ではないだろうか。

おまけ長所

これはある程度金融商品を保有している人に限った話となるが、僕は簡単な1ヶ月の市況を横にメモしているので、後で見返すと「ここで一時的に株安になったな〜」等と思い出すことができる。市況の定点観測を重ねると「市況のアップダウンを乗り越えていること」がクリアになるので、金融商品を保有する上での精神安定剤となる。

短所①

金融商品については時価を反映しているので、時価を反映しない場合の収支についてはほぼ分からない。このあたりは日々の収支を細々と記録する方法には間違いなく叶わない。例えば現金を使い過ぎた月であっても、株式市況が好調であれば「収支でプラス」な月となってしまう。

しかし、家計管理の目的は「今どれぐらい使えるお金があるか」の把握に結びつくはずで、日々の細かな収支記録自体は手段であって目的ではないはずだ(目的の人がいたらすいません)。

考察

ここまで書いてきてピンと来た。旧来イメージされる家計簿は、最近のように投資があまり意識されず、家計の保有資産がほとんど現金であった場合に有効だったのではないか。

保有資産がほとんど現金預金であると、「それなりに短期間で準備できるお金」も結局は現金預金となるので、その残高を増やすには、日々の収支管理を徹底することになる。しかし、最近の日本は家計のお金を投資に回す方向へ大きく舵を切っている。

直近のニュースでは株式相場や円高の影響を受けて直近四半期では家計の金融商品残高は減少しているが、それも8四半期ぶりであったと触れられている。家計に占める現金の割合が減少傾向にある今、その状態にあった家計管理をしたほうが実態にも合っていると考える。

まとめ

何より推しポイントは「月に一回でいい」ということだ。月に一回、自分の資産残高はどうなっているだろうと考えるのも少し楽しい。家計簿に失敗し続けている方が参考してくれると嬉しいです

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