✩ 文学夜話 ✩ 文学的な政治経済の本:マルクス&エンゲルス『共産党宣言』
この記事ではマルクスとエンゲルスの著作『共産党宣言』を扱いますが、誤解のないようにまずはっきりと申し上げますと、私は共産主義的な発想をまったく支持していません。マルクスの議論から学べることも部分的にはありますが(疎外論など)、経済と政治の仕組みに関する説明に間違いが多く、したがってそれらの認識に基づく諸々の処方箋も誤りと考えます(きっぱり)。
しかしそれにもかかわらず、この度、彼らの書いた『共産党宣言』を取り上げようと思ったのはなぜか?
二つの理由があります。一つは、か