健康博覧会で見た健康業界のトレンド
健康博覧会の所感
2月20日からスタートした健康博覧会に行ってきました。
ほぼ毎年来ているのですが、体感として時代の変化を感じます。
以前は健康食品関連のブースが多く、大手が広い面積をとって多く出店し、活気にあふれていました。
今年は、以前より原料メーカーの出店は減り、OEMメーカーや自社健康食品の販路を広げたいメーカーが多いように感じました。
展示会も多様化して増えているので、原料メーカーは、健食原料・OEM展等に絞っているのかもしれません。
その中で目立っていたのがペット用サプリです。
ペットの飼育数も1500万匹を超え、家族の一員となってますし、ペットの高齢化も問題ですから、ニーズも高く市場が拡大しているようです。
以前は、人通りの多く、往来するのに人をよけるのが大変なほど。
イメージでは健康食品関連で2ホールくらい占めていたイメージです。
ところが、今年は1ホール分もなく、人通りがスムースでした。
以前よく出店していた友人が、展示会に出ても、費用対効果が悪いので出店をやめたと言っていました。
その代わり、そのエリア内に増えたのが印刷業者です。
オンデマンド印刷で版代がかからず、小ロットで見栄えのいいパッケージをつくりますといった感じです。
同会場で行われていたCare Show Japan のメディケアフーズの方が、来場客が多い印象でした。以前は、健康食品に比べ、それほど集客がなかったように記憶しています。
メディケアフーズは、高齢者食・介護食を対象とし、嚥下のしやすさ、栄養価、美味しさに重点を置いています。
65歳以上人口は、約3600万人。構成比も30%を超えそうです。
食品業界も強化していくカテゴリーなのでしょう。
ジェンダード・イノベーション
健康博覧会も多様化しているのだと実感します。
5つのテーマに分かれています。
FOOD DESIGN EXPO
健康食品・サプリメントEXPO
オーガニック&ナチュラルEXPO
健康美容機器・グッズEXPO
ジェンダード・イノベーションEXPO
トレンドといえば、ジェンダード・イノベーションです。
ジェンダード・イノベーションとは、科学や技術、政策に性差分析を取り込むことで、イノベーションを創出する技術革新を指します。
ジェンダード・イノベーションでは、研究開発やビジネスにおいて、生物学的性別、社会学的性別、それらと他の要因(年齢や宗教等)の交差分析を行います。
性差分析という新しいアプローチを入れることで、研究や技術開発に新たな視点が加わり、新しい方向への展開や卓越性が大きく期待できます。
今はまだ、出店数もまばらな印象で、これからなのかと思います。
例えば、今までざっくり女のお悩みにアプローチしてきた商品を、「フェムケア」と名称を終えて新しくマーケティングしなおすようなものです。
フェムケアは、主にはこれらの商材です。
オーガニックコットンの生理ナプキン
ナプキンやタンポンを使用しない月経用吸水ショーツ
フェムゾーン専用の洗浄剤やオイル
妊娠中や産後のQOL向上を目的としたアイテム
更年期症状改善のためのアイテム
セクシャルウェルネス関連商品
女性特有の症状に合わせた健康食品やサプリメントなど
男性用のオムケアは、頭髪が主になっていますが、今後ははろがると思われます。
今後の予想
こちらの順位は、健康博の来場者アンケートによる、注目のキーワードです。ちなみに機能性表示食品は8位でした。
なんか、来場者の混み方に比例するような…。
キーワードの設定の問題もあるかとは思います。
今後、ニーズの多様化が進み、爆発的なヒット商品がでにくいと思われます。
パーソナル簡易検査や、ヘルスケアデバイスとスマホ判断アプリなどの台頭で、よりパーソナライズされた提案を求められます。
要は、ジェンダードを超えて、
「私だけに合うものをセレクトして紹介して」というニーズに変化します。
医師の処方のように、食品(栄養食・健康食品)もプロまたは、栄養士AIの指導に進むでしょう。
食というカテゴリーだけでなく、運動、休養、メンタルなど
顧客に合ったトータルなヘルスケア提案が求められると思います。
それが実現できれば、医療費の削減につながり、ずっと健康でぴんぴんころりと人生を全うできるようになりますね。(願望)
余談ですが、
私が2003年より関わってきたアンチエイジングの新規事業開発の核は、その考え方です。
当時から予防医学に注力し、いろんな業種の方がチャレンジしましたが、時期尚早で、サービスの価格も高く、ごく一部のユーザーしか利用できませんでした。
私も「ナチュラビオテスト」という今はなきNPOの健康コンシェルジュ(未病における健康アドバイザー)の資格をとりましたが、今は家族や友人のアドバイザーになっています。
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