#225【日記】おいしいはエールだ
今日もお読みくださってありがとうございます!
『虎に翼』の前半を見逃してしまったので、10月に入って早々にNHKオンデマンドを契約しました。ふふふ、これでまたしばらくトラつば楽しめる……と思っていたら、松山ケンイチさんが今イッキ見してXに感想を書かれています。ありがたや、出演者にも視聴出遅れ組がいてくださるとは。
トラつば見る間だけ……と思ったけど、大好きだった大河ドラマ『篤姫』ももう一回観たいし、『VRおじさんの初恋』の序盤も観たい。コーピングリストに「NHK名作ドラマを観る」を加えられると思えば決して高い買い物ではないかもしれない……ふふふ。
そちらはおいおい書くかもしれない、として。
治療いったんおつかれさま一泊旅行に行ってきた!
先日、母の「治療いったんおつかれさま&体力つけよう会」として、横浜へ一泊旅行に行ってきました。
とはいえ無理はしないで、赤レンガ倉庫にもマリンタワーにも中華街にも繰り出さず、海の見えるホテルでのんびり。
幸いにも台風が逸れてくれて、曇り~晴れくらいのよい天候で楽しませてくれました。
ラウンジでお茶してから、夕涼みにホテル周辺を少しだけ散歩。
夕食のブッフェをいただき夜景を楽しんで、朝食にはオムレツとホテルパンを楽しんで、お昼近くまで部屋でのんびり過ごして帰ってきました。
母は副作用の影響も治まってきて、なんでもおいしく食べられたようでした。おいしいって幸せ。
横浜は母方の祖父母のゆかりの土地です。
また、海を見ると、海が好きだった伯父を思い出します。
伯父が亡くなった直後にも、母と海を見に横浜に来ました。
この一泊旅行は、ひと月前に最後の投薬治療を終えた直後に母と相談して予約したものでした。
この横浜を楽しみに副作用を乗り越えたと言っても過言ではない。
伯父が病気で亡くなったときはコロナ真っ盛りで、病院の見舞いはおろかわずかに顔を見ることもかないませんでした。
今わたしは母とともに暮らし、楽しいことも用意しながら過ごせていることをありがたく思います。
おいしいはエールだ
おいしいはエールだ、って、ホクレンのキャッチコピーにありましたね。
ほんとにそのとおりで、わたし自身も食べることに救ってもらってきました。
この横浜のホテルの食事以外にも、辛いとき疲れたときに食べたい「パワー飯」をリストアップしてあります。
7月下旬、父とやりあった日、ちきしょう、と言いながら父をほっぽってわたしが一人で向かった先は、懐石料理「美濃吉」さんでした(まーなんと図々しい)。
働いていた頃もやりきれないことがあると訪問してきたお店です。
わたしのような者にはかなりの贅沢品ですが、まあとにかくおいしいのです。
一口ひと口いただくたびに、おいしさに心を持っていかれます。
おいしさが「味に集中しろ」と要求してくるのです。
美味にあらがえないのです。
人間おいしいものを食べる瞬間は不機嫌ではいられないと教えてくれたのがここのお料理でした。
何かに煮詰まっているとき、一瞬でもそのことから心が離れられる瞬間があるのってありがたいですよね。
おいしいにはすごいパワーがある。
ともに生きよう
7月下旬にひとりでお邪魔したときには、母の入院手続きを終えてから駆け込んだので19時半を回っていて、平日だったこともありわたしが一番最後の客でした。
広い店内にぽつんと一人、お店からしたらそう高くもない料理(でもわたしからしたらようやく頼んだ高価な料理)を頼んだわたしは迷惑な客だったかもしれない。
でも、丁寧に一品一品運んでくださいました。
(最後の甘味は若い、入りたてと思しきバイトの女性が配膳してくれて、初々しくてほっこりしたと同時に、わたしがいなければもっと早く帰れたのにゴメンナサイとも思いました。)
そのとき、「この一品一品をプロがわたしのために調理して、すばらしい器に配膳して、運んでくださっているのだ」ということと同時に、「そうして用意された食べ物は味で楽しませてくれた後には消化されて血となり肉となってわたしを支えてくれるのだ」ということに改めて気が付きました。
わたしのところに来てくれてありがとう、おいしくいただきます、わたしの身体の一部となってくれ。
わたしとともに生き、一緒に戦おう。
(うーんけっこう追い詰められてたなわたし)
おさんどん礼賛
プロだけでなく、家での食事だっておなじです。
ご飯はおいしくて、やがて自分の血肉となる。
人間食べなければ弱ってしまう。
食べろということは生きろということであり、誰かに食べさせるもののことを思うとき、人はその誰かの生を応援しているのです。
人に食べさせることを日常的にしている人たちに幸あれかし!